「安かったわね〜♪」「そうですね〜♪」
今日は、水月さんと一緒に朝市に来ました
「これだけあれば十分ね〜?」「そうですね。皆さん、お腹をすかして待ってますよ」
家に向かって歩き始めた時…
『今から、タイムセールを始めます!』
ピタッと立ち止まり、足早にその店へと向かう
「水月先輩達…何処に行ったんですか〜?」
茜はぐて〜と机にへたれる
「朝市に行ったみたいだよ」「えー、朝市…何で〜?」「雪さんも一緒だから、もう少しで帰ってくると思うよ」
「早く帰ってきて〜。水月先輩…」
茜は目の前に置かれている料理を眺める
「真那さん…駄目?」「はい。水月様がお帰りになるまでは、『駄目!』です」
「ふへ〜。これじゃあ、蛇の生殺しですよー」「何と言われましても、駄目です!」
「ずいぶんと買い込んじゃったわね」「そうですね。でも、どれもお安くて…」「そうなのよね〜」
「さ、今度こそ帰りましょ」「はい。皆さんが心配ですから…」
『これより、タイムセールを開始します!』
ピュー!
茜は、力無く机にへばりつく
「真那さん…もう、さすがに…」
苦笑いを浮かべながら、真那さんの方を見る
「そうですね…このままでは、茜様が死んでしまいますね。どうぞ、お召し上がり下さい」
「やったー!」
茜はばっと起き上がり、料理を食べ始める。それをポカーンと眺める
「あの…水月さん…」「ん…?どうしたの?」「荷物を…少し持って…」「あ、それ…」
ヒュー!
「あ〜!待ってく…下さい…」
このままでは雪が…押しつぶされます…
家に帰りついて荷物を降ろす
「はぁ…はぁ…」「お疲れ様」「お帰りなさい…うわ!」
茜は買ってきた物の量を見て、すこし後ろにさがる
「うわー、凄い量だね」「そうなのよ…つい、安かったから…」「しかし、冷蔵庫に入るでしょうか?」
買ってきた物達を眺める
「ご安心下さい。とう、御剣財閥の総力を結集して作った、超大型冷蔵が御座います」
超って…大体想像は付くけど
「本当に入っちゃったね…」「そうだね…」「そんなことより、私はこれを運び込んだ方法の方が知りたいわ…」
三人で、冷蔵庫の上の部分が天井にぴったりと引っ付いた冷蔵庫を見上げる
「ここって、天井まで…」「はい…かなりありますよ」「どうでしたか?」
真那さんはニコニコ笑いながらやって来る
「確かに入ったけど…どうやって運び…」「よけない詮索はしない方が良いですよ」『は、はい…』
「それでは、私はこれで…」
真那さんは、何時ものように何処かに消える
「私…思ったんだけど、腐らないかしら?」『あ!?』
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