910,000HIT記念品

「雪さん…」「は、はい…何でしょうか?」「あのさぁ…」

いったい…何でしょうか?

「雪さんにしか言えなんだ…」「え!?雪に…だけですか?」

黙ったまま頷く

「あのな…」「は、はい…」

思わず生唾を飲み込んで、じっと見詰める

「そ、そんなに見詰めるられると…言いづらいだろ…」「あ、すみません…」

視線を少しそらす

「あのさぁ…今度、一緒に行きたい場所があるんだけど…」

顔を紅くしながら言われる

「え!?雪と…ですか?」「他に誰が居る?」

あたりを見渡すが、居るのは雪と家主さんだけだった

「いま…せんね…」「だろ?それで、駄目なのか?」

これは…デートの誘いですよね…。でも、雪はメイドです…水月さんを裏切るようなことは…雪には出来ません!

「あの…」「ん…?どうした?」「あの…その…」

駄目…顔を見てしまうと、断る事なんて雪にはとても出来ません…。ですが…

ちらりと顔を見る

「判ったよ。雪さん…」「え!?」「俺に遠慮しないで良いんだ…駄目なら、駄目って言ってくれて…」

「駄目なんて事はありません!」「え!?」

あ!雪は、なんて事を言ってしまったんでしょうか…

「良い…って事だよな〜?」「あの…雪は…」「そうか!行ってくれるか〜!さすが、雪さんだ!」


そして、出かける日がやって来る…

「悪いな…雪さん」「いええ…雪は、別に…」

紅い顔で下を向く

「それにしても、何で水月は家に居たら駄目だって行ったんだ?」「さぁ…雪にもわかりません…」

ずっと下を向きながら歩く

「雪さん…風邪でもひいた?」「え!?」「顔が紅いし…」「だ、大丈夫です…雪は、何ともありませんから…」

「なら良いけど…」

雪は、何をしてるんでしょうか?こんな事では、家主さんに申し訳が…

そんな事を考えている時、突然手を握られる

「人が増えてきたから、こうして手を繋いでいれば大丈夫だよな?」

顔から火がでそうなくらい顔を紅くする

今…雪と手を繋いでいるんですね。体の温もり…皮膚の感触などが雪に伝わってきます

雪は、すごく幸せです…。雪は、世界一の幸せ者です

「水月の頼まれ物を買って帰らないよな…。あれ?どこにいった…?」「どうしたんですか?」

「いや〜、水月に頼まれた物を書いたメモが…」「大丈夫ですよ。雪が覚えてますから…」

にっこりと笑う

「お、やっと笑ってくれたな。やっぱり、雪さんは笑顔が一番だ!」「そ、そんな…雪の笑顔なんて…」

照れて顔を紅くしながら下を向く

「行こうぜ!水月の頼まれ物も買わないといけないしな!」

そう言って、雪の手を再度握りなおしす

「はい…」「そう!雪さんは笑顔が一番!」「はい!」


買い物を済ませて帰ると、父の日パーティーが始まる

雪は…今日の事を絶対に忘れません…

手をそっと胸にあてて軽く下を向く

「あら…雪さん。何か良いことでもあったの?」「何も…ありませんよ」

にっこりと微笑む

「それより、楽しんでる〜?」「水月さん…飲み過ぎでは…」「らいじょうぶよ…」

雪にはとてもそうは見えませんが…

「水月…それくらいでやめとけよ!明日があるんだから…」「あにお〜!私に指図するの〜!」

「は〜、勝手にしろ…」「勝手にしますよ〜」「俺は知らんからな。明日頭が割れるように痛くなっても…」

雪も…それが心配です

「らいじょうぶ…」

バタン!

「ほら、いわんこっちゃない…よこいせ!雪さん、これ片付けといて。俺は、水月を運んでくるから」

「はい。判りました」

運ばれて行く水月さんを羨ましいそうな目でみる

あ、いけません…これを片付けないと…

いそいそと頼まれたこをする


920,000HIT記念に続く

おまけ

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