「ふぅ…」「お疲れ様です…」
雪さんがそう言いながらコーヒーをだしてくれる
「昨日で、カレー地獄から開放されたからな!」
コーヒーを一口飲む
「弁当持たしてくれると思ったら、中身はカレーだし。朝と夕、絶対にカレー…もうカレーは見たくないぜ…」
「大変でしたね…」
雪さんは苦笑いを浮かべる
「ま、それも今日までだ!」「そうですね…。今日は、雪が何でも御作りします。何が良いですか?」
「え!?雪さんが何か作ってくれるの?」
立ち上がりながらいう
「はい。たいした物は出来ませんが…」「じゃぁ…」「はい…」『馬鹿〜!』「な、何だ…?」「何でしょうか?」
雪さんと顔を見合わせる。雪さんは顔をほんのり紅くする
何で…顔を紅くするんだ?
「きっと、遙さんのお部屋からです…」「よし!早速行って来る!」
走って涼宮の部屋に向かう
部屋の前に来て、ドアの前でただ立ち尽くす
何があったんだ?この部屋の中で…
生唾を飲み込んで、そっとドアノブに手をかけて回す
「何か…」
そう言いながら、そっとドアを開けると、中から霞が飛び出してくる
え!?か、霞!何で…ここに?
「あ!危ない…!」「え!?」
その声に驚いて振り返ると、涼宮が投げた目覚まし時計が顔面目掛けて飛んで来ていた
「う、嘘〜!」
ゴン!
「あが…」
バタン!
「あいててて…」「大丈夫ですか…?」
雪さんが心配そうに覗き込んでくる。そっと頭を触ると、見事にこぶになっていた
「何とか…」「そうですか…すみません、雪が声をかけたから…」
雪さんは下を向く。そんな雪さんの頭をポンと叩く
「別に、悪気があったわけじゃないし。あれは、俺の事を思ってやったことだしな!」「そう言っていただけると…雪は」
「はいはい…そこまで!」「うわ〜!水月〜!」「何を驚いてるのよ?私が居たら、まずかった?」
「ゆ、雪はこれで…」
雪さんは大急ぎで部屋から出て行く
「な、何なの?」
水月は目をぱちくりさせる
「何か用事か?」「様子を見に来たのよ。大丈夫?」「ごらん通り…」
頭のこぶを指差す
「うわ〜!おっきな…こぶね〜」「まったく、涼宮も良いコントロールしてるよ…」
正確に俺を狙って投げて来るんだからな…
「その事なんだけど。また、あの霞って子が関係してるみたいよ」「霞が?」「うん!」
「また…添い寝でもしてたのか?」「そうみたい…」「あ…そう…」
またですか…あははは…。ん?あそこに居るのは…
「霞じゃないか。どうした?」
霞はビクッとして走って行ってしまう
「俺…何か不味い事でも言ったか?」「さ〜?」
何でだ?さっぱり判らん…
「とりあえず、遙が誤りたいって」「そうか…」
そう言って部屋から出る
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