690,000HIT記念品

『○△です。宜しくお願いします…どうも、ご声援有難うございます…』

煩い…

『×□です。皆さんにご挨拶をしにやって参りました。ご声援、有難うございます!』

休みだから、ゆっくり寝てるのに…。

耳をふさいでも、まったく意味をなさない。

不機嫌な顔で部屋から出る。

「あら、随分と早起きね〜? 休みだから、もっと寝てる思ったから…」

「ゆっくりと寝てれるかよ…あんな喧しいのに」「そう? 別に平気よ!」

椅子に座ると、水月がコーヒーを出してくるれたので、それを飲む。

「気にならないの、水月が鈍感だからだろ!」「誰が…鈍感なのかしら〜!」

水月はソフトボールを握り締める。その後、顔面に食らったのは言うまでもない…。


「でも、煩いのわよねー。あんな事して、票が集まらない人は集まらないのにねー」

「ま、誰がなってもたいして代わり映えしないけどな」

そう言ってコーヒーをすする。

「まあね…」「涼宮なんかがなったら、面白いかもな」

ニヤニヤと笑いながら言う。

「遙ねえ…。それなりに面白いかもね」「まあ、水月には向かないけどな」「何か言った?」

水月は鋭く睨む。

「水月は、秘書なんかが似合うと思ってな…」「え!? 秘書…」

水月は想像を膨らませ始める。

「ボディーガードも必要ないだろ。水月だったら」

バキ! ゴキ! ボキ! ピクピク…

「悪かったわねー!」「何も…コブラを決める事はないだろ?」「当然の報いよ! ねえ」

水月は何か思いついたように言う。

「どうした?」「雪さんがなったら、どうかしら?」「雪さんが?」「うん!」

「それなりにいいかもな」「何を話してるんですか?」「ん? 雪さんが議員になったらって話」

「え!? 雪がですか?」

水月と一緒に頷く。

「雪にはそんなの無理です…」

雪さんは顔を赤くしながら言う。

「雪は、今のままが…」

雪さんはそう言って、水月に気がつかれないように俺の方を見る。

「議員にしたらまずいって言ったら…」「もちろん…」「はい…」

三人同時に頷く。

『大空寺!』「大空寺様」「だよな…あいつがなったら…」

大空寺が議員になった時のことを想像してみると、背筋が凍るような寒気を感じた。

「絶対にそれは駄目よ! もし、それが現実になったら、日本の終わりよ!」「まったく、その通りです」

「ま、あいつがなる事は、宇宙が無くなってもあり得ないさ!」「そうね!」「そうですね!」

「ふーん! 随分と好き勝手言ってくれるじゃないさ!」

慌てて声がした方を見る。そこには、腕組みをした大空寺が立っていた。

「なってやろうじゃないさ! 議員だろうがねえ!」

大空寺はそう言うと、携帯電話を取り出して、何処かに電話し始める。

「あ、私だけど…今度の選挙に出るから。うん。そう。宜しく頼むわね!」

大空寺は携帯電話の切って、自分の部屋に戻って行く。

「大丈夫でしょうか?」「ま、落選するのが関の山ね…」「だな…」

大空寺は落選したのは言うまでもない…


700,000HIT記念に続く

おまけ

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