590,000HIT記念品

朝飯を食べていると、目の前を雪さんが忙しそうに行ったり来たりする。

雪さんって真面目だよな〜。倒れないか心配だよな〜やっぱり。

そんな事を考えながら、トーストを齧る。食べ終わって片付けていると、雪さんの叫び声が聞こえてくる。

「な、何だ!?」

慌てて声のした所に走って行く。

「雪さんだい…じょうぶ…?」

雪さんの胸を永遠ががっしりと掴んでいる。

「あ、そんな事をされたら…。雪は…雪は…」

ガン!

「コラ! 何をやってんだ!」「はあはあ……」「いっていな〜! ちょっと調べてただけだって」

調べてた? 雪さんの胸を掴んで揉む事が? 羨ましい…いやいや…俺は何を考えてんだ。

「何を調べてたんだ?」「胸の大きさ!」『え…?』

雪さんと一緒に目をぱちくりさせる。

「何でそんなもんを調べてるんだ? しかもあんなやり方で…」「雪に聞いてくれればお教えしますのに…」

「賭けをしたんだ」「賭けですか?」「うん…誰の胸が一番大きいかって…」「は〜?」

何を考えてんだ? 最近子供は?

「で、お前は誰にしたんだ?」「雪さん!」「雪をですか? そんな…雪はそれほど大きくありません…」

「で、結果はどうなんだ?」「ここに書いてあるよ」

永遠は一冊のノートを取り出し、いっしょに眺め始める。

どれどれ…。

ヒュ…!ガン!コロコロ…。

「まったく、何を考えてるのよ! それと、これは預かります!」

水月は永遠からノートを取り上げる。

「あ…」「そんな目で見ても駄目! 返しませんから!」

永遠はしゅんとし、部屋の方に歩いて行く。水月はそれを見送ると、早速ノートを見る。

雪さんも気になるのか、覗き込む。

「ところで…雪さんのサイズは?」「雪は…」

水月は雪さんから聞いたサイズを書き込む。パタンとノートを閉じる。

「まあ、こんな物で人間の価値が決まるもんで無いわ!」「結果が悪かったのか?」

バコ!

「五月蝿い!」「お、俺は…質問しただけ…ガク」「雪さん!」

水月は雪さんを睨みつける。

「は、はい…何でしょう…?」「これ、処分しといて!」「あ、はい…」

雪さんは水月からノートを受け取る。

「まったく、誰が調べたのよ! 私はそんなに小さくないわよ!」

水月はそう言いながら、俺を引っ張って部屋に連れて行く。

雪さんはそれを見送ったあとで、そっとノートを広げて中を見て、自分の胸をじっと眺める


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おまけ

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