550,000HIT記念品

「有難う御座いました〜!」

ふー、これでよしっと。

メモに書かれた名前を消す。

え〜と、あとは雪さんと水月か〜。

商店街を見て回る。

うーん…これといって良い物は無いもんだな〜。

そんなことを考えながら、一つの店の前を通り過ぎて戻ってくる。

雪さんには、これなんか良いかもな。

ショーウインドに飾られた、一着の服を眺める。

えっと、一つ…二つ………四つ…。

慌てて財布を取り出し、所持金を確認する。何度も財布と表示価格を交互に見る。

仕方が無い…買うか。

「あのーすいません…」「いらっしゃいませ〜」「あそこのを下さい」

そう言いながら服を指差す。

「こちらですね」「……はい」

何でこの大きさで、これだけするんだよ。普通のよりは大きいけどさ…ビックサイズじゃないだろうに。

「有難う御座いました〜!」

さて、残るは水月のだな。

財布を取り出し、中身を確認しながら歩く。そのまましばらく歩いて、ある店の前で足を止める。

この人形…。


「ん? どうした? 欲しいのか?」「ううん。そんなんじゃないわよ。ただ見てただけよ」

「そうか…」「うん、そうよ。さ、行きましょ」


前に水月が、これを欲しそうに眺めていたな〜。だが、先立つものが…不安だ。

その服と財布を交互にを眺める。

ここで買ってしまうと…俺はかなり厳しいな…。え〜い!俺も男だ!買うぞー!

「いらっしゃいませ〜」「あれ下さい!」


と思わず買ってしまったが…。やっぱり、無謀だったか…さすがに。

公園のベンチで缶コーヒーを飲みながら考える。

うじうじ考えても仕方ない、これはこれで良かったんだよな。さて、帰るか。

空き缶をごみ箱に捨てて、家に向かう。


560,000HIT記念に続く

おまけ

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