240,000HIT記念品
「うん!これだけあれば十分ね」「そうだね。茜も喜んでくれるかなー?」

「大丈夫よ。きっと喜んでくれるわよ」「そうだよね」

さて、向こうはどうなったかしら?

「雪さん、そっちはどう?」「はい、準備OKです」「そう。ありがとう」

さて、あとはこれを並べるだけね

「これを、運べばいいんですか?」「そうよ、お願い」「御衣!」「これを運べばいいのね」

遙がキョロキョロと、何かを探してるのに気が付く。

「どうしたの?」「孝之君が居ないの。どこに行ったのかなー?」

そう言えば、居ないわねー。まだ、あそこから帰って来てないのかしら?


そろそろ、いいかしら。いくら糞虫でも、これだけ閉じ込めておけば、私の怖さを思い知ったでしょうね。

孝之が中に閉じ込められて、一時間近くがたっている。

そっと開けてみると、中からすごい格好の糞虫が出てきた。

「うわ!」「孝之くーん…、大丈夫?」「はんとか…」

入院娘は糞虫を連れて行ってしまう。仕方がないので、ドアを閉めて会場に向かう。


まったく、すぐにどこでも行くんだな。これは目を離せないなって言ってる側から居なくなってるしー!

さいど捕まえて、やっとの思いで医局への前にたどり着く。

「今日は沢山居るのね〜」「はい…そうなんです」「まー、いいわ。彼女達は病室に居るわよ」

「そうですか」「それにしても、沢山作ったわねー」「え?」「違うの?」

上月先生は、きょとんした顔で俺を見る。

「何がですか?」

聞かなくても大体は判ってるが、一様聞いてみた。

「その子達よー。全部、君の子供でしょ?」「違います!」「あら、そうなの? あたしはってきりそうだとばかり」

「何で、そう思うんですか?」「だって、ほら」

上月先生が指差した先で、子供達が『パパ〜』とか『お父さ〜ん』などと言っていた。

こいつら、わざとやってるな。

「僕の子供は、この二人だけです!」

みなもと永遠を前に出す。

「知ってるわよ」

上月先生は笑いを必死にこらえている。

まさか、からかわれたのか…。


「準備はこれでいいんですか?」「そうよ。あとは、帰ってくるのを待つだけね」

遙が部屋から出てくるのが目に入る。

「孝之はどうなの?」「うー…ひどいよー。あんな所に一時間だよ、そんなに閉じ込めなくても…」

「ふん!当然の報いさ!この大空寺様を、あんな所に閉じ込めるのがいけないのさ!」

笑顔で大空寺の米神をグリグリとやる。

「あいだだだだ……やめろや!あいだだだだだ……」「孝之は寝込んだってことね」

遙は小さく頷く。

まったくもー、何やってるんだか。



病院から出て、車に乗り込む。当然のことながら、鏡さんはそのまま病院に残った。

「よし、帰ろうかー」「はい!行きますよー!」

ちらりと腕時計を見る。十分に、準備ができているくらいの時間になっていた。

うん、ちょうどいいくらいだろうな。ちょっと電話してみるかー。

携帯電話を取り出して、家にかけてみる。

『はい、もしもし…』「あ、水月かー」『どうしたの?』「今から帰るから、そっちは大丈夫かと思ってな」

『安心して、こっちはばっちりよ!』「それは良かった」「何の話ですか?」

茜ちゃんは、すごく不思議そうな顔をする。

「茜ちゃんは気にしなくていいから、運転に集中して」

茜ちゃんは納得いかないような顔をする。

「とりあえず、OKなんだな」『うん、そうよ。だから、いつ帰ってきてもいいわよ』「了解」

電話を切って、外を眺める。家に着いて、茜ちゃんと一緒にドアの所まで行って、ゆっくりとドアを開ける。

ドア開くと同時に、クラッカーが鳴り響く。その光景を見て茜ちゃんは、その場に立ち尽くしていた。

そんな茜ちゃんの背中を押して中に入る。

250,000HIT記念に続く

おまけ

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