120,000HIT記念品 |
「ほらー、早く起きて〜…」 いつものように水月に起こされて起きて、そのまま着替えも済ませる。 「おはよ〜…あ〜ねむ〜…」「ほら〜、しゃきっとしなさいよ〜」 眠い目をこすりながら部屋から出ると、みなもが目の前に立っていた 「おはよ〜」「おはよー!」 いつもとかわらない挨拶をした時にあることに気が付く。みなもに犬耳がついていた。 ぽかーんとそれを見ていると、みなもはその耳を動かしてニッコリ笑いながら言う 「これ可愛いでしょう?」 それを聞いて、慌てて後ろを振り返って水月の方を見てみると、やっぱり水月の頭にも付いていた。 「どうしたの?」「いや…その…耳…」 「あ〜、これ?朝起きたら付いてたのよー。どうかなー?似合う?」 あきれてため息をつく。 小人の次は動物かよ〜…。は〜…そうだ!茜ちゃん達は。 急いで二人が居る所に向かう。予想通り、二人とも動物の耳が付いる。 「お兄ちゃん、おはよー!」「あ、おはよ〜」 「二人ともなんとも思わないのか?」「え?何がですか?」 「その耳…変とか思わないのか?」「そうかな〜?私は、可愛いから好きだよ」 え〜と、涼宮は猫耳で、茜ちゃんは狐耳か〜…。 「お兄ちゃんは犬なんですね」「え!犬?」「はい!だって、ほら」 そう言いながら、茜ちゃんは俺の頭を指差す。急いで鏡の前に行ってみると、本当に犬耳があった。 「なんだこれ〜!」 もう一つすごいことに気が付く…。 「尻尾……」「わ〜、尻尾〜!尻尾〜!」 そう言いながら恵ちゃんが俺の尻尾に飛びつこうとする。すばやくそれをかわす。 その後も恵ちゃんは俺の尻尾をねらう。戻ると今度は涼宮が飛びついてくる。 もしかして、これって猫の本能(?)なのか〜? しばらく逃げ回っていると、茜ちゃんが涼宮を止めてくれた。 「まったく、なにやってるんだかー…」「ごめん…」 涼宮はしゅんと小さくなる。 「いや別に、俺は気にしてないから…そんなに落ち込まなくても…な?」 それを聞いて涼宮はすばやく顔をあげて、恵ちゃんと一緒に俺の尻尾じっと見つめる。 二人の目は猫目だった…。身の危険を感じて後ろに2、3歩さがり、急いで家からでる。 「は〜は〜…これは当分は、帰れないな〜…」 仕方が無いのでしばらく散歩をすることにする。他の人を見てると普通だった。 これなら、帽子か何かをかぶってくればよかったな〜…。 「お兄ちゃん!」「あれ?茜ちゃんどうした?」 「いきなり飛び出して行くんだから、驚きましたよ〜…。はい」 茜ちゃんが差し出した帽子を受け取り、それをかぶる。ふと見てみると足元にみなもが居た。 「これから先輩のプレゼント買いに行きませんか?」「え?」「この前、約束したよ」 そういえば、プールの帰りにそんな約束したような…してないような… 「行かないんですか?」「ね〜、行こうよー…」「行こうか?」 「うん!」「はい!」 あ!俺の財布…家に置きっぱなしだ…。 すかさず、みなもが財布を差し出す。 「家に置いてあったよ」「有難う…」 「これで、なんでも買ってもらえるね!」「うん!」 おいおい、ちょっと待て…俺の財布はそんなに…。 財布の中身を確かめていると、茜ちゃんが俺の手を引っ張って歩き出す。 しばらくして、鏡さんと御剣さんに会った。 「やー、買い物帰りかい?」「あ、お久しぶりです」 「あれ?彼はどこに居るの?」「タケルのことか?タケルなら…」 「タケルちゃんのことは言わないで下さい!」 こりゃ〜…何かあったな…。あの馬鹿、またに言ったんだー? しばらく話をして、わかれる時に白銀が現れる。 「うわ!何で、魔物と一緒にいるんだよ…」「誰が魔物ですて〜!」 白銀は、茜ちゃんに追いかけられながら消えていく。 「前に、何があったんだ?」「それは私から説明します」「うわ!マナマナ!」 「マナが一つだって、何回言えばわるんじゃ〜!あ、私としたことが…」 多重人格…なのか…?でも、二人は平然と見ているところを見ると、いつものことなんだろうな。 それから数時間にもわたる説明を聞かされる。 その説明が終わった時、茜ちゃんがボロ雑巾のようになった白銀を引っ張って来て、鏡さんに渡す。 何があったかは、聞かない方がいいな…。 「さ〜!プレゼント選びに行きましょう!」「お、おう…」 店を選んでいると、茜ちゃんが『ここで、いいですね』と言って中に入って行ったので、仕方なく入る。 「いらっしゃいませ〜!どのような御用でしょうか?」「プレゼントを探しに来たんですけど…」 「それそれは、そちらの彼女に差し上げるのですか?」「か、彼女!」「ち、違います…」 二人とも顔を紅くする。 「あら、違いましたか?お二人を見ているますと、そうだとばかり…」 「どのような方差し上げるんですか?」「妻に…」 「そうでしたか〜…でしたらこちらなど、どうでしょうか?」 そう言いながら、定員は一つのネックレスを取り出す。値段を見て財布の中身を確認する。 「お兄ちゃん…あれは、一番高いやつだよ」「だろうな…100万なんて絶対に無理だよ」 「あの〜…もっと他に無いですかね〜?」「あ!お兄ちゃん、これなんかいいかも!」 茜ちゃんが指差した先には、値段もそれほど高くなく水月には似合いそうなネックレスがあった。 これ以上悩んでも仕方が無いな。 「あれ下さい!」「有難う御座います」 「私は、あれを見せてください」「はい、こちらですね」 茜ちゃんがブローチを見ている間にみなもを探す。 みなもは見るからに高そうな指輪が、並んだところにいたので急いで連れて来る。 会計を済ませて店をでた時にみなもが俺の顔をじっと見ていることに気がつく 「どうした〜?」「私…何も買ってない…」 そうだなー…あそこだとみなもには、絶対に買えないもんな〜…。 「そうだ!花なんかどうだ?」 みなもは黙って首を横に振る。 「うーん…」「お兄ちゃん!あの出店のなら買えると思いますよ」 茜ちゃんが指差した先にある出店に行ってみる。確かにこれならみなもでも買えそうだ。 「どれにするんだ?」「う〜ん…」「ゆっくりと選んでいいからね」 それから一時間くらい悩んでやっと決める。 「さ〜、帰るか〜?」「そうですね」「うん!」 三人そろって家に向かう。もちろん帰ったら、涼宮と恵ちゃんに追い掛け回されるのだった。 |
ー130,000HIT記念に続くー |