1,200,000HIT記念品

久しぶりの休みなので、朝ゆっくりと寝ていると、お腹の辺りに何か重みを感じる

見てみると、みなもが俺の上に乗っていた。みなもを降ろして、頭をポンポンと叩いてまた寝る

しばらくして、今度は俺の上に飛び乗って来る。これにはさすがにムカッときた

みなもを部屋の外に出して再度寝る。今度は、布団を剥ぎ取られる

その時に、布団に体が絡まり宙で三回転半し、ベットの上に落ちる。その時に腰がグギとなって唸りながら丸くなる

「あいてて…なにすんだ!」「誰に向かって云ってるのかしら?」「それは…」

かばっと起き上がり、声がした方を見て呆然となる

「な、何で…水月がここに?」「さっさと起きる!片付かないでしょ?」

みなもが水月の足の後ろに隠れる。顔に服が飛んでくる

「それに着替えて、買い物に行ってあげなさいよ」

水月はそれだけ言うと部屋から出て行こうとする

「え!?何で俺が…」

水月はピタッと立ち止まり、こっちにやってくる

「あんた…本気で言ってるの?」「おう!」

胸を張る

スパン!

「あいた〜スリッパで…」「自分が約束したんでしょうがー」「ほぇ…?」

水月は指をボキボキと鳴らす

「思い出させてあげましょうね…」「ま、待て…思い出した…」

水月はしらーとこっちを見てくる

「何の約束したの?」「みなもと一緒に買い物に行くんだろ?」「ピンポン!」

さっきまで後ろに隠れていたみなもが、嬉しそうに出て来る

「さっさと起きてよね。片付かないんだから…」「お、おう…」

ぼーと水月とみなもを眺める

「何よ…」「いや…俺はこれから着替えるんだが…」「着替えたら?」「いや…だから…」

水月とみなもはキョトンとした顔をする

「まあ、親子だし…夫婦だから、見ても良いけどさ…」

それを聞いた水月とみなもはカーと顔を紅くし、マシンガンのごとくソフトボールと野球ボールが飛んで来た

「ウギャー!」「不潔〜!不潔〜!」「最低〜!最低〜!」

二人はそう叫んだあとで、部屋から出て行く

「俺が…何をしたんだよ……ガク」


朝から散々な目にあい、半ばグロッキーな状態でデパートにやって来た

「それで…何が欲しいんだ?」「えっとね。前から目をつけたんだ」

それは手回しが良いことで

「それで何だ?」「こっち…」

みなもは俺の手を引っ張り靴屋へと連れて行く

靴屋…?こんな所に何があるんだ?

そのままみなもに引っ張られる形で、中を進んで行くととある場所で立ち止まる

みなもの前には、一つのスニーカーが置いてあった

あれ…?このスニーカーどっかで…?

「これだよ。すごく前から欲しかったの」「そうか…だったら、水月に頼めば…」

「お母さんにも言ったよ。でもね『今履いてるのが破れたらね』って言われた…」

だから、そっくりだって…さすが親子だな

スニーカーを手に取る

「これで良いのか?もっと他のでも良いんだぞ?」「お金ないでしょ?」「うぐ…」

痛い所をついてくる…これも水月譲りか?だけど…このスニーカーどっかで…見た気がするんだけど


「ありがとう御座いました」「さて、帰るか」「うん!」

みなもは嬉しそうにスニーカーの入った袋を抱える

家に帰り、下駄箱に靴を入れる時に疑問の答えが見つかる

なるほど。通りで見たことあるよな

下駄箱中には、水月のスニーカーが置いてある。今日、みなもが買ったのはそれの色違いなのだ

好みも一緒ってか?

そんなことを考えながらふっと笑う

「あら、お帰り。何を一人で笑ってるの?気持ちが悪い…」「何だとー!」

水月はふふふっと笑う


「ところで水月さん…なんであのスニーカーがあるんですか?」「そんな小さな事は気にしたらだめよ」

「あ…そうですか…」「そう!変に探りいれたら…コレぶつけるわよ」「あ、はい…」


1,210,000HIT記念に続く

おまけ

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