1,180,000HIT記念品

ドタドタ…

『雪さん、そっち!』『は、はい…』『デヤー!』

玄関のドアの前で立ち尽くす

中で何が行われてるんだ?怖くて開けれない…。多分、中では凄い事になってるだろうし

覚悟を決めてドアを開けると、雪さんと水月が走り回っていた

「あ、お帰りなさい。足元に注意して下さい!」「え!?足元…」

ガサガサ……

足元を尋常じゃない大きさのゴキブリが走って行く

「う……ウギャー!」


「う…うーん」「あ、お気づきなりましか?」

雪さんが心配そうに覗き込む

「あれ…俺はいったい…」「玄関で倒れたんですよ」

玄関で…そうだったな。変なゴキブリに驚いて…ん?

壁を玄関で見たサイズよりは小さいがゴキブリいた

雪さんはスプレーを取りだし、流れような動作でゴキブリにスプレーを浴びせる。ゴキブリはコロンと床に転がる

思わず、その行動に拍手をする。雪さんは紅い顔しながら、ぺこりと頭を下げる


「これをお使い下さい」

手渡されたスプレー缶には、小さな雪達磨がプリントされていた

「雪印の殺虫剤です」「雪印…?食中毒をだした牛乳の…?」

雪さんは一瞬ムッとした顔をするが、すぐに笑顔に戻る。だが、その笑顔は恐怖を感じさせる

「雪さんのお手製の殺虫剤って事だよね…」「はい。そうです」

雪さんはニッコリと笑う。今度のは、本当の笑顔だった

「さ、水月さんの所に…」「お、おう…」


「デヤー!」

水月は、ソフトボールをゴキブリ目掛けて投げつける。ボールは一匹目にHITしたあと、バウンドし他のも倒す

「まったく、きりが無いわねー」「水月さーん…大丈夫ですか?」「何とかね…」

水月はふーとため息をつく

「あとどれ位いるの?」「えっとですね…」

雪さん何やら小型の機械を取りだす。当然の事ながら、その機械にも雪達磨プリントされている

「あと…10匹ほどです。頑張りましょ!」「そうね!」「それなら…倒したぞ。ほれ!」

ゴキブリの山を指差す

「で、これからどうするんだ?」「どうするって…何を?」「この処理だ!」

水月と雪さんは辺りを見渡し、気持ち悪いほど転がる巨大なゴキブリを見てトイレに駆け込む

しかし、どうするよ…このゴミの山

そのあと数秒後、俺もトイレへと走りこむ


1,190,000HIT記念に続く

おまけ

戻る