雪合戦
「雪合戦!?」「そうよ!」

水月はあっけらかんと答える。

「でも、どうしてそんなことを…?」「これよ…」

水月は、テーブルの上に一つの封筒を置く。

「どれどれ…」

封筒を手に取って開ける。中には、一枚の紙が入っていたので出して、茜ちゃんと一緒に見始める。

『いきなりの手紙で、驚いてるかしら?』

まあ、普通は驚くだろ。

『貴方達は名誉にも、バトルロイヤル雪合戦の選手に選抜されたわ』

な、何だよ…これ。

『拒否することは、死を意味するから。そのつもりで』

「強制参加…て事なんですね…」「この文面から察するに…」「そう、あの人よよ!」

やっぱり…そうか。あの人なら、死ってのも冗談に聞こえないんだよな。

『参加メンバーは、こっちで決めさせてもらったわ。参加するのは…』

「えっと…俺、涼宮、水月、茜ちゃん、大空寺、玉野さん、孝之か…何で俺まで入ってんだ?」

茜ちゃんはため息をつく。

「私はやりますよ。死にたくないですから…」「俺もやるぜ。あの人なら、マジで殺されそうだからな…」

まったく、無茶苦茶だよな。

「ところで、大空寺は了承したのか?」「他の参加メンバーを見て、すぐさまOKしたわよ」

どれどれ…。

『マブラヴ…白銀、純夏、冥夜、千鶴、慧、たま』

何だ…最後のたまって? 猫のことか…?

『kanon…祐一、あゆ、名雪、栞、真琴、舞、佐祐理』

考え方によっては、ここが最強かもな。

『ONE…浩平、瑞佳、留美、澪、みさき、繭、茜』

永遠の世界に連れて行かれそうで怖いぞ〜!

『Air…往人、観鈴、美凪、佳乃、みちる、ポテト』

人数が足りなくて、犬まで出すんですか?

『月姫…志貴、アルク、シエル、秋葉、琥珀、翡翠』

ここは問題外だな、強すぎる。

『痕…耕一、千鶴、梓、初音、楓』

ここもそうだ、鬼の相手なんて出来るか!

そうそうたるメンバーだなー。これだけのメンバーを集めて、いったい何をしようっていうんだ?

「何を考えているんだろうな? まともな雪合戦なんて出来ないぞ…絶対」

「やらないと、死よ!」「だが…やっても死ぬだろ? これだと…」

「それは…そうですね…」「私は、やるだけのことはやってみるつもりよ!」

「そうだな、やってみるか!」「そうですね。まだ死ぬって決まった訳じゃない無いんですしね」

「なあ、涼宮と玉野さんは死ぬぞ…絶対に」

水月と茜ちゃんは、考え込む。

「それもそうですね…」「この手紙の内容からすると、一人でも抜けた時は…死だ」

「そうだ!」「茜!何か名案でも思いついたの?」「雪球を作ってもらうんです。これなら怪我もしないし」

それを聞いて水月と一緒に頷く。

「それで行きましょ!」「で、誰が孝之と涼宮に話すんだ?」

二人は俺の方を見る。

「ま、まさか…俺にやれって…」「お願いします」「これくらい…出来るわよね?」

二人の圧力に頷く。

トホホホ…なんでこうなるんだよ

ーENDー



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