月詠真那
キョロキョロ…

「さっきから、何をやってんだ?」「うん…誰かにずっと見られてる気がするんだよ…」

鎧衣を見るような物好きなんて…居た!

辺りをゆっくりと見渡す。すると、こっちに気が付いた真那さんが慌てて隠れる

やっぱりな…あの人しか居ないって、鎧衣をじっと見つめる人なんて

真那さんの所に歩いて行く

「真那さん。こんな所で、何をしてるんですか?」「た、武様…どうかなされたんですか?」

それはこっちが聞きたいよ

「真那さん…」「決して、そのような不順な考えではありません…」「あの〜俺…まだ何も言ってないんですけど…」

「そ、そうですね…」

真那さんは顔を紅くする

「そ、それでは…私はこれで」「真那さ〜ん!」

真那さんが振り返ると同時に、鎧衣を前に出す

「ハァハァ…」

鎧衣を後ろに隠す

「武様…そのような…」

鎧衣を前に出す

「ハァハァ…」

隠す

「武様…」

出す

「ハァハァ…」

お、面白い…



キョロキョロ…

「誰も居ないな…よし!」

武ちゃんは、そっと家から抜け出す。その光景を茂みに潜んで確認する

「武…。こんな夜更けにどこに行くのだ?」「きっと、武ちゃんは悪い女にだまされてるだよ!」

「何…武が!」

御剣さんは刀を取り出す

「ま、待って…御剣さん。まだそうだと決まった訳じゃないし…とにかく後をつけよう」

「そうだな…武、待っていろすぐにそのような…」「だから…」


武ちゃんはビルとビル間に入って行く

「武!」「御剣さん…」「離せ…鏡。私は…私は…」「少し落ち着いて…」

御剣さんをなんと落ち着かせて、二人で武ちゃんが入っていた場所に入って行く

「真那さん…」

え!?どうして、月詠さんを?

スタ!

「武様…」「はい。いつものアレ!」「あ、有り難う御座います…。これは、お約束の物です…」「毎度〜!」

武ちゃん…月詠さんに何を売りつけたのかな〜?

気が付くと後ろに居た御剣さんの姿は無かった

「武!」「うわ!め、冥夜…」「め、冥夜様…」「こんな夜更けに何をコソコソと…家で渡せばよかろう?」


家に帰り、武と月詠は正座をさせらる

「なるほど…」「鎧衣君の写真を月詠さんに売ってたんだ〜」「これがな、良い小遣い稼ぎに…」

「コホーコホー…」「月詠。そのような物を武から買わずとも良いと思うが…」

冥夜は、呆れ顔で月詠を見る

『ちぇ!せっかく、良い稼ぎだったのによ…』「武ちゃん…コホーコホー…」

純夏は武をにらみつける。

「どのような写真を…」「こちらです…」

月詠は冥夜に写真を差し出す。それを見た冥夜と純夏は顔を紅くする

そして、純夏は見事なフットワークで武に近づき

「この…大馬鹿者〜!」「アンガチョー!」

キラン…

「月詠…。もう二度と武から、このような物を買うで無いぞ…」「はい…承知しました…」

「それにしても…武ちゃんって、どこで手に入れたのかなー?こんな写真…」

ーENDー



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