マジカルはるリン
「ちょっと何なのよ!あの珍獣は〜!」「水月先輩、早く非難しないと」「遙は? 遙ー?」

「お姉ちゃんなら、きっと無事で居ますよ。今は、私達が逃げる方が先決です」「そうね…」


「茜〜。水月〜。何処に居るの〜? 居たら返事してよ〜」

ふーん…2人と逸れちゃったよー。

「遙!」「え!?」

キョロキョロ

今、確かに孝之君の声がしたんだけど。何処にも居ない。

「何処を見ているんだ。こっちだ!こっち!」

声がした方をゆっくりと見てみると、そこには一匹のおこじょさんが立っていた。

「やっとこっちを向いたな」「もしかして…孝之…君?」「そうだ!」

ジーとそのおこじょさんを眺める。

「遙!これを使って、変身だ!」「返信?」「違う!変身だ!マジカルはるリンに!」

理解できずに、ポカーンとする。

「遙、これを持つんだ!」

おこじょさんから、スッテキを受け取る。

「マジカルはるリンに変身!って言いながら振るんだ!」「マジカルはるリン…変身!」

すると私の体が光に包まれ、服が変わっていった。

「よし!成功だな!」「うー…この格好は凄くは凄く恥ずかしいよー。スカートも短いし…」

「それは魔女っ子の決まりだ!」「そうなの?」「そうだ!」「でも、顔がにやけてるよ?」

「それはだな…下からか見ると…」「え…キャー!」

スカートを手で抑えながら、おこじょさんを踏みつける。


「キャ!」

逃げている途中で、茜が瓦礫につまずいて転んでしまう。

「あ、茜!早く立って!」「は、はい…」「うがあああぁぁぁ…」

珍獣は、2人目掛けて瓦礫を投げつけてきた。

「あ、茜に水月…」「はるリン。今こそ力の見せ所だぞ!」「うん…!」「行け〜!」

はるリンは素早く2人の前に行き、シールドをはる。

「大丈夫?」「はい…って遙?」「違う!彼女は、マジカルはるリンだ!」「何ですか、このおこじょ?」

「人間の言葉を喋ってるわねー。何処かに売れば、高く売れそうね〜」「そうですねー」

水月と茜はニヤリと笑う。

「駄目!これは孝之君なんだよ!」「それは、さらに興味深いわね〜」「そうですね」「駄目〜!」


「お姉ちゃん…起きて」「ん…?」

キョロキョロ

「もー。さっきから起こしてるのに〜」「あれ?」「どうしたの?」「ここって、私の部屋だよね〜?」

茜はため息をつく。

「まだ寝惚けてるの?」「そうじゃないけど…」

夢だったんだ〜。良かった〜。

「ご飯だからね」「うん、判った」

茜と一緒に1階に降りると、テレビで臨時ニュースをやっていた。その内容は…

ーENDー



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