君ラヴクエスト -第四章-
船が港に着き、船から下りる。

「先日は、大変お世話になりました」「アレ位、たいした事じゃないわよ」「あの〜…」「ん?どうかしたのか?」

「お願いあるのですが、聞いて貰えますか?」「良いですよ。こうして会ったのも何かの縁ですし」

「これから、荷物をある場所に届けないいけないんです」「それは大変だな〜」「頑張るわね〜」

「そこに行くまでに、魔物が住み着いた森を抜けないいけないのです」

「それで、俺達に一緒に来てくれと?」「はい…お願いできないでしょうか?」

4人にで集まり、相談する。

『どうする?』『一緒に行ってあげましょう』『そうですよ。タカユキさんも、居るかも知れないし』

『じゃ、一緒に行くで決まりだな』『うん』『はい』『いいよ』

マユの所に戻って、OKサインを出す。すると、マユはすごく嬉しそうな顔をする。


マユの案内で、その森の所にやって来る。見るからに、ミツキが苦手な感じを漂わせる。

「だ、大丈夫よ…皆。わ、私の後ろについて来て」「あのさ〜、俺の後ろに隠れて言っても説得力無いぞ」

「う、煩いわね!わ、私はぜんぜん怖くないんだから!」

その時、ミツキの首筋に水滴が落ちる。それに驚いて森の中へと走って行く。

「あ!こら、待て〜!」「待って下さい〜!」「あん〜、二人とも待ってよ〜」

「ここまでは作戦道理ですね。後は、あの人に任せましょう」「誰に任せるのさ?」「それはですね…」


さすがミツキだ。物凄いスピードで走るぜ、まったく。

ミツキは古びた洋館の中に入って行く。それを見て、思わず立ち止まる。そこにアカネが突っ込んでくる。

「いきなり、止まらないで下さいよ〜!」「あ、悪い。でもな、あの洋館…」「確かに、不気味ですね」

「二人とも酷いよ〜。私だけ置いて行くなんて。あれ? ミツキは?」「あそこに入って行った」

「エー!あそこに〜!何だかすごく不気味だよ」「よし、行くか!」「え、入るんですか?」

「当然だろ。ミツキはあの中なんだから」「やめようよ〜」「そうですよー。絶対に何か居ますよ」

「だったら、二人はここで待ってろ!」

そう言って一人で中に入って行く。

「あー、待って下さい!」「待ってよ〜…」

ザッ!

「遅かったか…。まったく、世話の焼ける奴らさ。あの洋館には…」


中に入ると、ドアが自動的に閉まる。そして、どこかともなく声が聞こえてくる。

『ふふふふ…。さっきの彼女の彼氏〜の登場かしら〜?』「誰だ!」『私? 私は、フミオ』

「フミオ…。ミツキを何処にやった!」『彼女なら、2階の突き当たりの部屋に居るわよ〜』

「えらく親切ですね」「凄く親切な人だね」「罠だろうが、何だろうが。俺は行くぞ!ミツキのためだ」

「そうですね。行きましょう!」

3人で言われた、2階の突き当たりの部屋に向かう。


ふ〜、何とか入り込めたようね。敵さんも馬鹿よね、マユマユなんか使うからこうなるのよ。

マユマユには悪いけど、少し我慢してもらうさ!さて、あいつらはどこにるのかしら?



ドアの前に来て3人で固まる。ドアにプレートが下がっており、そこに『彼女はここよ♪』と書かれているからである

「胡散臭いな」「そうですね」「でも〜、部屋はここしかないみたいだよ」

仕方が無い、入ってみるか〜。そっと、ドアを開けて警戒しながら中に入る。

すると、目の前にミツキがぼーと立っていた。いきなり突風が吹き、俺以外の人間は外に飛ばされる。

「二人とも、大丈夫か?」『うん、大丈夫だよ』『私も大丈夫です』

二人の無事を確認してほっとする。その時、殺気を感じ取り振り返ると、ミツキが俺に襲い掛かって来ていた。

拳が俺の腹にきまり、そのまま壁まで吹き飛ばされる。

「あいててて…。何すんだ!」「思った以上に丈夫みたいねー」「ミツキ…?」「あら、そんな顔してどうしたの?」

「お前、本当にミツキか?」「そうよ。他に誰に見えるの?」

ち、これはやっかいな事になって来たぞ。もしこいつが偽者ならよし。もし本物ならかなりまずいことに。

「いい事を教えてあげるわ」「いいこと?」「そう、私を倒さない限りここからは出れないわよ」

「やはりそうか」「でも、あなたに出来るかしら? この世で一番愛した私を」

剣を抜き、ミツキの方に向ける。

「お前を倒さない限り、出れないんだったら、やるしかない!」「あらそう、だったら死を選ぶのね」

ミツキも剣を抜き身構える。そして、同時に飛び出しす。


「アカネ〜。まだ、開かないの?」「あ〜!少し静かにして、集中できないから」「ご、ごめんね」

「それにしても。なんて鍵なのよ」

一発の銃声が洋館内に響き渡る。玉は見事に、鍵を破壊する。

「ふん、開かない物は壊せば良いのさ!」「ちょっと、危ないでしょ!」「あん?乳臭いがガキが!」

「誰が、乳臭いガキですって〜!」「あの〜、どちら様ですか?」「ん?人に名前を聞く時は…」

「あ!私は、ハルカです。こっちが妹のアカネです」「私はアユ。世界一のガンマンさ」

「よろしく。アユさん」「うむ。さ、行くわよ!」「勝手に仕切らないで下さい!」「あんですと〜!」

第五章に続く


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