君ラヴクエスト -第三章- |
どうやら二人は知り合いのようだ。 「もしかして、アカネの彼氏?」「な、何を言ってるんですか〜!誰が、あんな男のことを好きなるんですか?」 頭はガーンとショックを受けてる。アカネは俺の側に来て、腕を持って自分の方に引き寄せ、ニッコリと微笑みながら 「私、この人付き合ってるの」「な、なんですと〜!」「う、嘘は…ぎゃ!」 アカネは俺の腕を締め付ける。 「ちゃんと言ってあげて下さい。付き合ってるって」「え、でも…それはちょっと…ひぎゃ!」 さらに腕が締め付けられる。 「判りました。その男を倒せば、アカネさんは俺の物になるんですね」「な、何でそうなるのよ!」 「そ、そうだぞ。俺とアカネは別に…あぎゃ〜!」 今度は思いっきり、足を踏まれる。 「あの〜、水を差すようですが。あなたの子分さん達は…」 マユが指差した先に、子分の山が出来上がっていた。それを作り上げたのは、他でもないミツキである。 「あー、まだ気ムシャクシャする〜。もっと居ないの!居るんだったら、さっさと出て来なさい!」 あれじゃ〜、居ても出てこないだろ〜。 アカネは、素早く頭をロープで縛り上げ、甲板の先に連れて行く。 「いったい何をするんだ?」「こうするんです!」 アカネは頭を蹴落とす。 「お、おい。大丈夫なのか?」「大丈夫ですよ。これくらいで死んでくれた方がマシですよ…」 「ん? 何か言ったか?」「何でも無いですよ。さてと、仕事してきます〜!」 アカネはそう言って、海賊船に向かって行く。 今度は盗賊とかで、再登場したりしてな。まさか、そこまでは無いよな。 そんなことを考えていると、後ろから肩に手を置かれる。ゆっくりと振り返ると、ミツキが立っていた。 「や、やー。ミツキさん、ずいぶんと頑張ってましたね〜…」「コーホーコーホー・・・」 ミツキの目がキランと光る。 やばい、完全に戦闘モードに入っている〜! その後、ミツキにぶっ飛ばされる。 起き上がり、辺りを見回すと俺達の部屋だった。 あれ? 俺は確か、ミツキにぶっ飛ばされて。その後はどうしたんだ? 「あ、目が覚めましたか?」「何で、こんな所に寝てるんだ?」「運ぶの、大変だったんですよ」 「アカネが運んでくれたのか?」「はい」「ミツキはどうしてる?」「上でまだ暴れてます」「あ…そう」 「あ、目が覚めたんだ〜」「よー、ハルカ。船酔いはもういいのか?」「うん、今の所は大丈夫だよ」 「ならいいけど、無理するなよ」「うん!ねー、さっきの人ってアカネの彼氏だよねー?」 俺とアカネは顔を見合わせ、ため息を付く。ハルカはその光景を見て、不思議そうに首を傾げる。 二人の前に跪く人影が三つ。 「あの方の、バイオテクノロジはすごいな」「ああ、そうだな。この調子で、他の奴らも作ってやる」 「そうだな。さっきから気になってるんだが」「どうした?」「一人…足りないような気がするんだが」 「あー…まー…気にするな…」「そうか?」「とりあえず、実験は成功だ。次は、メイヤ達だな」「そうだな」 二人は怪しげな部屋へと消えて行く |
ー第四章に続くー |