君のぞRPG〜第弐拾四章〜 |
「そうですねー、まずは左足から…」 マナマナはそう言って、水月の左足に炎を押し付ける 「キャー!」「水月ー!」「次は、何処が良いですか?」「やめろー! お前の復習の相手は俺だろー!」 「私は、言いましたよねー? 愛する者を目の前で殺される、苦しみを味あわせてあげると!」 マナマナはそう言いながら、水月の右足に炎を押し付ける 「イヤー!」「これで、この人はもう動けませんよ」 水月は、壊れた人形のように地面に倒れる 畜生! どうすれば良いんだ! 周りを取り巻く、クリスタルを見る これがある限り、俺は動けない…。このまま、水月がやられるのを見ているしかないのか!畜生! 地面を思いっきり叩く ん? 床…。そうだ!これだ! 剣を床に突き刺す。 「剣を床に刺して、何をする気ですか?」「見てな! 今すぐに、お前の所行ってやらー!」 「それは、楽しみですね。それまで、この人が持ちこたえれますかね?」 「私を…見縊らない…でよね…」「かなり、タフなんですね」 マナマナはそう言って笑い、水月の右腕に炎を押しつける 「大地の精霊よ、我が剣に宿りて、大地を切り裂け!」 そう言って、一気に剣を抜く。すると、剣が刺さっていた場所から、マナマナ目掛けて地割れ発生する 「え!?」 よし!今だ! マナマナが怯んだと同時に、クリスタルへ魔力が薄れて、動きが止まる その隙をついて、クリスタルの上を飛び越えて、水月の所に走って行く 「大丈夫か?」「もう…遅いわよ…」 水月は精一杯の笑顔をする 「少し、それで見ててくれ…」「うん…死なないでね!」「バーカ! そう簡単に死ねるか!」 「ふふふ…それもそうね」 水月を安全な場所に寝かせる 「頑張ってね!」 水月はそう言いながら、手を握ってくる 「ああ…大丈夫だ! 俺は勝つ!」 水月の手を強く握る。すると、水月は糸が切れたかのように、力が抜ける 「感動の再会は終りましたか?」「ああ…もう、十分だ!」「貴方、死ぬ気ですね?」 「最初から、そのつもりだ!貴様と同士討ちになっても、貴様を倒す!」 キッとマナマナの方を睨む 「それは、楽しみですね。ですが、同じ手は二度と通じませんよ!」 「言ったよなー? 俺は、昔と何一つ変わってないって!それは違うぜ!」 「何処が違うって言うんですか?」「今の俺には、命に代えても守りたい奴が居る」「その人のことですね?」 マナマナは俺の後ろで寝ている水月を指差す。 「ああ…」「そうですか。では、彼女をお預かりしましょう」「させるか!」 「勘違いしないで下さい。戦いの邪魔にならない所に、連れて行くだけですよ」 マナマナは手をかざすと、他の皆と同じようにクリスタルに包まれる そして、他のクリスタルと一緒に、遙の居る場所に運ばれて行く 「あそこなら、安全です」「お前…」「勘違いしないで下さい。私は、貴方と本気で戦いだけです!」 「俺もそうだぜ!お前と、本気で戦いたい!」「それでは、準備は良いですね?」「何時もでも良いぜ!」 「行きます!」「望む所だ!」 そう言って、お互いに駆けだす |
ー第弐拾五章に続くー |