君のぞRPG〜第弐拾三章〜
「さ、どうしますか? 私に攻撃するのは簡単ですよ」

マナマナは不適に笑う

「仲間を見捨てれば、良いんですから…」「そんな事出来る訳ないわ!」「そうだ!」

ん? 待てよ…。一人居る、攻撃できる奴が居る。

「どうして、あなた達二人を残したか、判りますか?」「どうして?」

マナマナは不適に笑う

「それは、愛する者を目の前で殺される、悲しみを味あわせるためですよ!」「何だと!」

「あなた達には、判りませんよね…ただ、好きな人一緒に居たい、ただそのれだけだったのに…

それすら、許されなかった…。そう、目の前で殺されたんですよ! 私が愛した人はねー!」

何だと…そんな事があったのか

「だから、私はこの世界を破壊する! 愛しのあの人を奪った、この世界をその物を!」

「ふざけるな! お前は、そんな理由で何千、何万の人を殺したのか!」

「そんな数は関係ありませんよ。どうせ、私がこの世界を滅ぼすんですから!」

マナマナはおぞましい顔で俺達を見る

「きっと、あなた達も目の前で、愛する人が殺されれば私と…」「それは違うな!」「え!?」

「そうね! 私は絶対に、あなたみたいにはならない!」「俺もそうだ! 俺は、死んでも水月を守る!」

「そう言ってられるのも、あと少しだけですよ」

マナマナはニヤーと笑い、俺の方に手をかざす。すると、物凄い圧力で押えつけられ、地面にへばりつく

「く…体が…動かねー」「次はあなたです!」

今度は水月の方に手をかざす。水月は宙に持ち上げられ、左右の壁にぶつけられる

「どうです? 悔しいでしょー?」「お前は…絶対に…」

マナマナは俺の方に手をかざすと、さらに強い力で押えつけられる

「がは…」「そこでおとなしく見てて下さい。愛する者が死ぬ所を…」

マナマナは、水月を壁に叩きつけて、そのまま壁の中に押し込んで行く

「や…めろ…」「まだ、話せるんですね?」

マナマナはさらに強い力で押えつける。ゆっくりと、水月に近寄って顔をそっと触る

「大丈夫ですよ。すぐに、彼も同じ場所に送ってあげますから…」

マナマナはそう言って、水月の手を取り、水月に電撃を浴びせる

「キャアアアァァァ……!」「みつ…き…」

畜生! 動いてくれ…俺の体!

「無駄ですよ。今のあなたの周りの重力は、100倍ですから」

マナマナはさらに強力な電撃を水月に浴びせる

「キャアアアァァァ……!」「最後はどうします? 氷付けですか? それとも、跡形も残らないように…」

マナマナは手の平に、小さな炎の塊を作る

「燃やしましょうか?」

マナマナはニヤーと笑う

「そこで、ゆっくりと見てて下さいね。何も出来ずに、目の前で愛する人が焼き殺されるのを!」

マナマナが水月に炎を近づけようとした時、頬を何かが切り裂く

「お前の…好きにはさせねー!」「やはり…これくらいでは、あなたを抑えてられませんか。ですが…」

マナマナはパチンと指を鳴らす。すると、俺の周りを茜達のクリスタルが取り囲む。

「クッ…!」「少しでも触れれば…」「卑怯だぞ! 正々堂々勝負しやがれ!」

「あなた、昔と何一つ変わってないんですよ。また、同じ事を繰り返すだけ!」

マナマナは不適に笑う

第弐拾四章に続く


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