君のぞRPG〜第弐拾二章〜 |
「おらー! どけどけー!」 あゆはそう叫びながら、銃を乱射して敵を蹴散らす 「ねぇ…前の方がマシだったんじゃぁ…」「そうだな…」 苦笑いを浮かべる 「まぁ、今はその方が助かるがな」「まあね…」「ウッシャー! この階は私が占拠してやったさ!」 「ご苦労様です…」「さすが、あゆさんですね」「はん! これくらい朝飯前さ!」 「ところで、感じの階段もボロボロなんだが…」 階段を指差しながら言う 「そんなの知らないわよ!」「あのなー!」 ふにゅ… 「あいだだだ…」「階段が無かったら、どうやって上に登るんだー? えー!!」 「雪に任せて下さい」「え!? 大丈夫なのか?」「はい! 見てて下さい」 雪はそう言って、階段の方を向いて目を閉じて、そっと前に手をだす すると、その掌に雪が集まり始め、やがてそれは小さな雪だるまになる。 「お願いね」 雪がニッコリと笑いながら、雪だるまに話し掛けると、雪だるまは小さく頷いて、階段の方に飛んで行く 雪だるまは手を上にあげて、ゆっくりと降ろし始める。そして、階段に照準を合わせて一気に冷気を放出する すると、氷の階段が出来上がる 「す、すげー!」「こんな事が出来た…のね」「やるじゃないさ」「驚きですー!」 「本当に凄いですね!」「そんな…雪にはこれくらいしか出来ないので…」 雪は顔を真っ赤にする 「これで上にあがれるな。よしあゆ。先に行け!」「先に行って、また占領してやろうじゃない!」 あゆは銃片手に氷の階段を駆け上がって行く 「よし! 俺達はこのまま、俺達は屋上を目指す!」「え、あゆさんは…」「暴れさせとけば良い」 「暴れててくれた方が、こっちが動きやすいですから」「さ、行くぞ!」 屋上目指して、氷の階段を一気に駆け上がる 「ん? あいつら…何で来ないのさ? 別に良いさ。次はこの上の階を占領してやるさ!」 あゆは階段を駆け上がる 「心の準備は良いか?」「もちろん!」「ここまで来たんですよ」「もう、後悔はしません!」 「あゆさんの分まで、頑張ります!」「よし! 開けるぞ…」 ドアノブに手をかけて、ゆっくりと回して開ける。すると、そこには何時も同じ風景があった 「もしかて…場所を間違ちゃった…?」「そんなー! なら、何処なんですか?」「もう、ここしか…」 「少し、後ろに下がってろ!」「下がったら、階段から落ちるわよ!」「そんな突っ込みは必要なし!」 剣を抜いて、目を閉じながら上にあげる。そして、渇と目を開いて一気に振り下ろす すると、景色が上下に二分され、音を立てて崩れる。そして、何処かの城を思わせる作りの空間が姿を表す 「よし! 行くぞー!」 そう言って、現れた空間の中に入って行く。 「あ、コラー! 置いて行くなー! ボケー!」 空間が閉じる寸前であゆが飛び込んでくるが、途中で引っかかる 「うが…」「何やってんだ? お前?」「コラー! 見てないで助けろー!」 皆であゆを引っ張って、何とかこっちの空間に引っ張りこむ 「お揃いで、ご登場ですか?」「貴方の悪事も、ここまでです! この越後の…」 「おい…何言ってんだ?」「さぁ…」「とにかく! お前を倒す!」「私を倒す? それは無理ですよ」 マナマナは不適に笑う 「儀式は、始まっているんですから…」「儀式だと…?」「そうです。この大時計が見えますか?」 「それがどうしたのさ?」「この時計が、十二時を指す時が…私の復活の時なのです」 マナマナは大声で笑い始める 「ねぇ…何で、まだ雪さんの格好をしてる?」「俺もそれが不思議だった!」 「そういえば、マナマナと千年前にも、戦ったことがあるんですよね〜?」 「はん! そんなの決まってるさ! 老いぼれた顔を見せたくないのさ」「そうですよ!」 「本当に…そうでしょうか…」「あん! 文句でもあるんかー!」「私を無視するとは…いい度胸ですね!」 マナマナは、クスっと笑い。俺達の方に手をかざす。すると、あゆとまゆと雪と茜が突然倒れる 「え!? 何がどうなってるの?」「俺にもサッパリだ…」 茜達の周りにクリスタルがおおい、マナマナの後ろへと飛んで行く 「知ってますよね? このクリスタルが意味する事…」「それが砕けると、中の人間は死ぬ…」 「良くご存知ですね。このクリスタルが砕ける時、どんなに綺麗でしょうね?」「ふざけるなー!」 そう言ってマナマナに飛び掛る。すると、マナマナと俺の間に茜のクリスタルが入ってくる 「何!」 慌てて剣をそらす 「あまいですね!」 マナマナはスッと俺の体に触れると、物凄い衝撃で壁まで飛ばされる 「がは…」「卑怯よ! 盾として使うなんて!」「卑怯ですか? 気にしないで、攻撃をすれば良いだけですよ」 マナマナはそう言って笑う 「畜生…このままじゃぁ。攻撃も出来ない…」「そうね。どうしたら…」 水月と二人でマナマナの方を見る |
ー第弐拾三章に続くー |