君のぞRPG〜第拾六章〜 |
「デヤー!」 マナマナに向かって突っ込んで行くが、攻撃はマナマナに軽々とそれを交される。 「何処を狙っているんですか?」「へ! 俺の狙いはお前じゃない!」「え!?」 後ろに飛びんで、ミツキのところに戻る。 「まだ気がつかないのか? これだよ! これ!」 マナマナにハルカとユキのマスコットを見せる。 「い、何時の間に!」「さっき、切りかかった時にな!」 それより、ミツキを起こさないと…。 「おい! ミツキ…」 そう言いながらミツキをゆすると、ミツキはゆっくりと目を開ける。 「もう大丈夫だ! ゾンビは一匹も居ないぞ!」「え!?」 ミツキは慌てて起き上がり、辺りを見渡しす。 「まったく、アレくらいのことで気絶するかー。普通…」「仕方がないでしょ! 苦手なんだから!」 ミツキは、今にも噛み付きそうな感じで言う。 「さすがと、言っておきましょう! アレだけの数を一人で倒し、人質まで奪いかいしたんですから」 「やるじゃない!」「まあな、誰かさんが寝てる間…大変だったんだぜ!」「何それ! 私に対する文句?」 「お! そう聞こえたか?」 ボキボキ! ドス!ガス!ボコ! パンパン! 「今度言ったら、ぶっ飛ばすわよ!」「もう…やってるじゃん…」 「残るはあなた一人みたいね! 降参する?」「降参ですか…楽しい事を言うんですね」 マナマナは笑う。 「ミツキ! 気を抜くなよ」「判ってる…」 生唾は飲み込んで、マナマナを見る。マナマナは、何やらブツブツと呪文を唱えはじめる。 「そうわさせるかー!」「そうよ!」 ミツキと一緒に突っ込んで行くが、見えない壁に弾き返される。 「な、何!?」「見えない壁で、自分を守ってやがるぜ!」 畜生! どうすればいいんだよ! マナマナは呪文を唱え終わると、顔を上げてニッコリと微笑む。そして、に手をかざす。 すると、足元に円を書くように光が走って光に包まれ。 「いったい何をした!」「安心して下さい。ほんの一瞬ですから、痛みも感じませんから」 マナマナは、そう言って笑う。 「ねえ! 体が…消え始めてる…」「え!?」 ミツキの言葉に驚いて自分の体を確かめる。すると、かすかに透けはじめていた。 「何をした! 言えー!」 その叫び声だけ残して、消え去る |
ー第拾七章に続くー |