君のぞRPG〜第拾五章〜 |
マナマナは指をパチンと鳴らす。すると、別空間から魔物が湧き出てくる。 「私が相手をするまでもありません。貴方達の相手なら、この子達で十分です」 「こんな低級の魔物が何匹出てこようと、敵じゃないわ!」「そうだぜ! 肩慣らしにもならないぜ!」 マナマナの合図と共に魔物達が襲い掛かって来る。 「デヤー! ドウリャー!」「ハッ! トウ! ヤー!」 次々に魔物を倒して行く。 「どうした? もうお終いか?」「やはり、この程度では無理ですか…」「さ、掛かってらっしゃい!」 「知ってましたか? ここは、昔…多くの人が死にその死体を沢山埋めてあることを…」 「え!? ねえ…まさか…」「ん? どうした?」 ミツキはガタガタと振るえる。 「さ〜、目覚めなさい! そして、彼等を倒すのです!」 マナマナはそう叫び、地面に手をつく。すると、地面が光って死者が這い出してくる。 フラ…バタン! 「お、おい! 確りしろ!」「無駄ですよ。彼女は動く事すら出来ませんから」「何だと!」 マナマナは笑う。 「その人を守りながら、何処まで絶えられか、すごく楽しみです」 ちっ! 死人が相手かよ。しかたがない、アレを使うか! 剣に指を添える。 「光の精霊よ、我が剣に来たれ、そして力となれ!」 そう言いながら、ゆっくりと指を動かす。すると、剣が光につままれる。 「ライトブレード!」「そんなことが出来たんですね」「これなら、ゾンビが怖くねえぜ! 行くぜ!」 そう言ってゾンビの大群の中に突っ込んで行く。 「あら、何処に行ったのかしら?」「何処にも居ませんよ…」「あ〜! 何処に行ったのさ!」 「困りましたね〜。せめて書置きでもしててくれれば…」「アキコさん…それは…」 アカネは呆れ顔でアキコを見る。 「でも、何処かに行く時は、書置きは絶対に必要よ」「お母さんまで…」 「…探すしかない!」「そうですね。マイ、一緒に探しましょう」 コックリ 「じゃあ、私も! タカユキさん一緒に!」「了解だ!」「まったく、世話が焼けるさ! マユマユ、行くさ!」 「御衣!」「あらあら、皆さん元気ですね」「私達は、お茶でもしますか?」「そうですね」 大分数は減ってきたな! 「なかなか粘りますねー。でも、何時までもちますかねえ?」 また、地面から死者が這い出してくる。 畜生! これじゃあ、きりがないぜ! 「もっと抵抗して、私を楽しませて下さい」「さ〜掛かってこいよ! 全員ぶった切ってやらー!」 「まあ、男らしいですね」 マナマナはポッと赤くなる。 突破口を見つけないと、こっちの体力がもたないぜ! ここは少しでも、時間を稼ぐしかない! 「無駄ですよ」 マナマナがそう言うと、地面が揺れはじめて亀裂が入りる。 「な、何だ!?」「邪魔者が来ないようにするだけですよ」 岩山がゆっくりと浮かびはじめる。 「な、何だと!?」「これで、邪魔は入らなくなりましたね。思う存分戦えますね」 マナマナはニッコリと笑う。 「どうでも良いが、何時までユキの格好をしてるんだ?」 襲い掛かって来るゾンビを切りながら聞く。 「この格好は大変気に入ってますんので」「そうかい! だが、その格好だと力も制限されるみたいだな!」 そう言って、剣を地面に突き刺す。すると、辺りが光に包まれてゾンビが消し飛び、剣からも光が消え去る。 畜生…この技は体力がかなり必要だからな。まあ…仕方がないか。 「さて、残るは貴様だけだ! 覚悟しな!」 そう言って剣をマナマナに向ける |
ー第拾六章に続くー |