君のぞQUEST〜第六章〜
朝起きると、隣のベットで寝ているはずのミツキが居なかった

あれ〜?はて…そんなに遅いか?

時計を見てみると、朝の8時を差していた。とりあえず、起きて宿主に話を聞く

「あんたの連れが居なくなった…?」

ガシャン!

何だ?この反応は…?

「そうなんですよ…何か知りませんか?」「お前さん…本当に居なくなったのか?」

「朝起きたら、居なかったんですよ…」「あわわわ…」

宿主は小刻みに震えだす

「あの…何かあるんですか?」「あるも…何も…」

いったい何があるんだ?

とりあえず宿主を座らせて、落ち着かせる

「で…いったい何が?」「最近になって…女子が消えるという…」

「消える…?煙のようにですか?」「そうだ…朝起きたら、突然な…」

もしかして、ミツキもそれで…

「消えた人達は、いったい何処に!」

宿主は黙って首を横に振る

「何人も町の者が探し行ったが、皆…帰っては来なかった…」

まさか…この事件に、奴らがかかわってるのか?

「俺…この町を少し探してみます。散歩かもしれませんから!」

そういって、宿から出る

ミツキ…無事で居てくれよ

町の中を走って探すが、一向に見つからない

畜生!本当につれてかれたのか…?だとすると、やっかいだぞ

「何をやってるの?そんなところで?」「え!?ミツキ…」「何?どうしたの…?」

ミツキは訳がわからずに、困惑した顔をする


「そうだったの…」「良かったぜ。ミツキが無事で…」「安心せい。おぬしの連れなら、大丈夫だ!」

「何ですか?」「こんな男女…うご!」

ミツキは、さっき買ったりんごを宿主にぶつける

うわ〜!痛そ〜

「大きなお世話よ!」「冗談だって…きっと…」「まったく、最近の若い者は冗談も判らんのか…」

「ふん!そんなのは冗談じゃないわよ!」

ミツキはかなりご立腹な様子だった。宿主は一つの写真立てを持って来る

その写真には、宿主と小さな女の子が写っていた

「これは…わしと孫娘だ…」「うわ〜!マユにそっくりだな〜」「本当ね…」「で、この子がどうかしたんですか?」

「三日前に…消えた…」『え!?』「わしは…どうしたら良いのか…うううう…」

宿主は泣き崩れる。それを見て、ミツキの肩をポンと叩く

「な、何よ…」「ミツキ…これも人助けだ!」「ちょ…ちょっと…絶対に嫌よ!」

ミツキは断固拒否をする。そして、あることを追い出したように笑う

「な、何だよ…その目は…」

後ろに二、三歩さがる

「思うんだけど…おとりは、一人より二人の方が良いと思うのよ…」

ミツキはジリジリと近づいて来る。ミツキと適度な距離をとりながらさがっている

部屋の隅に追い込まれる

「大丈夫よ…痛くないから〜」「嫌だ〜!もう二度と…」「さっき云ったわよね〜?人助けって…」

ミツキはジリジリと近づいて来る。

「ミツキさん…考えなおさない…?」

ミツキは何も答えずに、ジリジリと距離を縮める。そして飛び掛って来る

「嫌だ〜!」

第七章に続く


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