君のぞQUEST〜第五章〜
「これでよし!」

服を脱いで気合を入れる

「さ、行きましょうか…アミちゃん…」

ミツキはニヤニヤと笑いながら言う

「頼む…その呼び方は止めてくれ…」「えー。だって、アミちゃん…」「だから…止めて〜!」

「あの…武器は何処に持ってたんですか?」「細かいことは、気にしたら駄目!」「はぁ…」

「行くわよ!アミちゃん!」「だから…止めて…」

半泣き状態でミツキを見る。ミツキは楽しそうに笑っている


「居ました!脱走犯です!」「早速、おでましね!

身構えて、戦闘モードに入るが横を通り過ぎて行く

「え!?」

ゆっくりと後を振り返ると、彼がメイドの大群に囲まれていた

「キャー!男よ!」「これが本当の男ですね!」「いや〜。幸せだな〜」

彼は照れくさそうに頭を掻く。そして、そのままどこかに連れて行かれる

「あの…良いんですか?」「いいのよ!ほっときなさい!」

むすっとしながら、女王の部屋を目指して歩きだす。ニュウは交互に見た後、私の後をついて来る


ガシャン!

「あれ?」「ふん!馬鹿な男!」「そうね、単純過ぎ」

スパン! カランカラン…

「俺がただ連れて来られたとでも思ったか?」『キャー!素敵〜!』「え…そう…」

照れて頭を掻く

「隙あり!」「あまい!」

そう叫び、メイドさんの間を駆け抜ける。メイドさん達はバタバタと倒れる

「峰内だ…安心しろ」

そうかっこよく決める

「あ!これ両刃だった!」

そっと倒れたメイドさんの方を見ると、ポロリありなど大変なことになっていた

あちゃ〜。やっちまったか…?でも…少しだけなら

そっと、メイドさんに手を伸ばす

スコン!

「あいた〜!」

あたりを見渡すが誰も居ない

あれ?気のせいか?

再度、手を伸ばす

ドスン!

「うげ…」

今度は大岩に潰される

これは…間違いなく、ミツキの仕業だ…。でも、ミツキは何処にも居ない…なぜだ?

訳も判らず、首を傾げる


「あの…どうしたんですか?」「何だか、無性に投げたくなったのよ!ハァハァ…」

「はぁ…」「それより、ここがそうね!」

ゆっくりとドアを開ける

「あれ?誰も居ない…」「上です!」「え!?」「お〜ほほほ…」

女王はそう叫びながら、上から降って来る。とっさに転がってそれをかわす

「良くかわしたね〜!でも、次はないわよ!」

女王はその体系からはとても想像もでない程、高く飛び上がる

「お〜ほほほ…」「なんて、おばさんなの!」

今度も転がってそれをかわす

「やりますね〜。これはどうですか?」

女王は再度飛び上がる

「同じことよ!」

一発目をかわすと、そのままバウンドして再度突っ込んで来る

「そんな馬鹿な!」

慌てて走ってそれをかわす

「お〜ほほほ…。何時まで逃げ続けられるかしら〜?」

そろそろかしら?

ピタッと立ち止まり、ゆっくりと女王の方を向いて笑う

「とうとう、諦めたようね〜。さ〜、押しつぶされなさい!」

最後の一撃をかわして手を振る

「さようなら〜」「何ですって!」

ミシミシ…

床が物凄い音を立てながら崩れ始める。とっさに、天井からさがっているシャンデリアにしがみ付く

女王は床と一緒に一階まで落ちて行く

「少しは、体重を考えないとね!」


「本当に…有難う御座います…」

ニュウは丁寧に頭をさげる

「良いのよ。それより、元気でね」「はい…失礼します」

ニュウは頭をさげて行ってしまう

「行っちゃ…たな」「そうね…」

ニュウの姿が見えなくなるまで眺め続ける

「今回は、生きた人間だったみたいだな…」「え!?」「この前は…」

ミツキはこの前のことを思い出したらしく、顔がみるみるうちに青ざめる

「イヤー!」

バコン!

ミツキにぶっ飛ばされる

「俺が…何をした〜……キラン☆」

第六章に続く


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