君のぞQUEST〜第四拾二章〜 |
地図を見ながら呼び出された場所に向かう それにしても、何だよ…この地図は 線が適当行って良いくらいの感じで引かれ、黒丸と黒い四角が一つずつ書いてある たぶん、黒丸がさっきまで居た場所なのだろう、黒い四角は目的地らしい コレでここまで行けってか…かなり無理があると思うが 「おい!」「何だよ…」 何でこんな時に話しかけんだよ。この地図から進路を割りだすのにかなり神経を使うんだけどな 「却下だ!」「うが!まだ何も言ってないだろうが〜!」「どうせろくな事じゃないだろう」 「これだから、凡人は困るのよ。人の話もろくに聞けないんだから…」 アユは両手を腰の高さまであげ、やれやれと首を横に振る 「なら、言ってみろよ…」「お前、何でこんなことしてるのさ?」「はぁ…」 何をいきなり言い出すんだよ…このチビは カチャリ… 「今、チビって思ったわね…」「思ってませんよ〜。そんなこと思う分けないでしょ〜。あは…あははは…」 愛想笑いをする こいつ、人の心が読めるのかよ 「ふん!それより、さっさと教えろや!」「ヤダ!」 そうキッパリと言い放つ 「あんですと〜!」「何が悲しゅうて、お前に俺の過去をあかさないけないんだよ。阿保らしい…」 馬鹿にした顔をでアユを見る。当然のことながら、アユは銃を構える。その時、後ろから矢が飛んでくる 首を右に傾けてそれをかわす。お決まりのように、アユの額に矢がヒットする 「うがあああぁぁぁ…!」「はいはい…解ったから、じっとしてろ」 アユの頭から矢を取ってやる。 「ふふふ…私に二回もやってくれるなんて、命知らずも居たものね〜」 アユは不適に笑う そうとうきてるな…こりゃ〜 矢の先に付いている紙を広げる 『何をしてるんですか?さっさと来いや〜!ですわ』 だから…丁寧なのか暴力的なのか、はっきりしてくれって 「アユ〜。一つ聞いても良いか?」「あにさ!」 アユはギロっとこっちを睨む うわ〜。リミッターの限界ですな。このままアユだけ行かせるってのも、一つ手ではあるかな 「一人で行って…いったら行くか?」「あん?何を言ってるのさ?」 「いや〜。せっかくのアユさんの見せ場を俺が取ったら悪いかなーって…」 そういってあははは…と笑う。アユは少し考えたあとで不適に笑う 「それもそうね。良く解ってるじゃない…」「コレが地図だから。頑張って下さいね〜」 手を振りながらアユから離れる。アユが見えなくなってから、茂みの影に隠れる これで俺が死ぬことはなくなった。良かった〜 ほっと溜息をついていると、後頭部に冷ややかな物があたる あれ〜?まさか、この感触は…もしかして ゆっくりと振り返ると、アユが不適に笑いながら立っている 「あたしなめるんじゃないわよ!こんな地図で、だまそうなんて百年早いわよ!」 「ま、待て…それが地図なのは本当だ。それより、何でここが解ったの…?」「これさ」 アユが手に持ったロープを見せる。ゆっくりとそれをたどって行くと、自分の腰に巻かれていた 「な、何時の間に…」「さ、本物を出して貰いましょうか?」 アユは銃をずいっと顔に近づける 「だから、それが本物だって!」「じゃあ、あんたが道案内しなさい!」「嫌だね!」「ふーん…」 アユは不適に笑い、ロープをグイっと引っ張るが踏み止まり、逆に引っ張る。すると、アユは見事に地面で頭をぶつける 「あだ…」「良いざまだな…」 ロープを切る 「あー何するのさ…」「お前は馬鹿か…こんなのつけて歩く馬鹿どこに居るんだよ?」「ん…」 アユは黙ったまま俺を指差す 「俺か〜。そうかー全然気がつかなかったな〜。ってまてや!」「あん?さっきは歩いただろうが」 アユの突っ込みに返す言葉が無い 「とにかく、俺は連れて行くだけだからな」 アユから地図を取り上げる ま、場所まで案内して逃げるか。それしかないな! 地図を片手に歩き出す しばらくして、呆然と立ち尽くす おいおい…マジかよ…。 地図の通り…なのかは定かではないが、何とか目的の場所に行き着く 「あん…どうしたのさ?」「いや…そんなはずは無いんだ…。だって、この家はもう無いんだから…」 呆然とその場に立ち尽くす。俺の前には、昔住んでいた家がある。だが、この家は…… 「ここからは、番外編に行けるのさ。内容的には、本編とは多少関わり合いがある部分もあるわね。 読もうと、読むまいとあんたの自由さ」 |
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