君のぞQUEST〜第三拾九章〜
「って訳で、アカネが持つことになったから」

アカネに手渡すケイルを手渡す

「あのーって訳でって言われても…何のことだかさっぱり何ですが…」

「アカネ…そのことについては絶対に聞いてはだめなのよ。良く覚えておきなさい!」『そうです!古典的な質問必要ありません!』

アカネは辺りを見渡す。ケイルを指差しにっこりと笑う

「コレの声ですか?」『コレとは失敬な!私にはケイルという、立派な名があるんですよ!全く…』

アカネはポカーンとケイルを眺める

『まもなく、目的地に到着します』


「よ!」

ドス!

「うが…」

アユの腹を殴り、気絶させる。そっと横に置いて体を起こすして、ある物を用意してその中に入れる

これで良し!

『良いのか?これで…』「大丈夫だって。これは象が踏んでも大丈夫なんだからな」

『ずいぶんと昔に聞いたような謳い文句ですね…』「ほっとけ!」


「うーん…やっぱり、良いわね〜」「そうですね〜」

久しぶりの故郷かー。どれくらいぶりかしら?

「嬉しさのあまり、涙が止まらないか?」

ドス!

腹に肘打ちをくらわせる

「ぐほ…」「馬鹿なこと言わないで…それより、野獣はどうしたの?」「ちゃんと、捕獲したぞ」

「捕獲…ですか?」「絶対に出てこれないって。象が踏んでも大丈夫な素材を使った…」

カチャリ

「え…」「誰を閉じ込めたですって…」「あれ〜?もう出て来たんですかー?」

両手をあげる

「私達には関係が無いから、行きましょ。アカネ」「そうですね」

アカネと一緒に歩き出す

「ああ…殺生な〜」

かなり離れた辺りで振り返る

「自分の種は自分でとりなさ〜い!」


さてと…

「ふ〜……ゲホゲホ…」

さすがに何もしないと、すごいほこりねー

窓を開けて換気をする。そして、髪を邪魔にならない様に纒、はたきと箒&塵取を装備して大掃除を始める

窓の外からけたたましい声が聞こえて来る。覗いてみると彼をアユが追いかけていた

まだやってるの?全く、懲りないわね〜

掃除の続きをはじめる。掃除が終わり、一息をついている時

コンコン

「はーい」『ミツキ…私だけど…』「開いてるわよ」

ドアを開けてハルカが入って来る

「どうしたの?」「掃除…してたの?」「え!?何で解るの…?やっぱり…」「それ…」

ハルカは私の格好のことを指摘する。あわてて元に戻る

「あのね…お母さんが帰って来たんだったら、皆でお食事しましょうって」「ふーん。解ったわ」

「それじゃあ、待ってるね」「うん。必ず行くわ」


「ハルカ。お言葉に甘えて来たわよ」「ミツキ〜」「あれ?同伴は一緒じゃないですか?」

アカネが愉快そうに笑う

「さあね。どこに居るんだか…」「何だー」

アカネは残念そうな顔をする

「ミツキ…こっちだよ」「うん」

ハルカに案内され、席についく

「今何処に居るのかな〜?」「ん…?タカユキのこと」「う、うん…」

ハルカは沈んだ顔をする

「大丈夫よ。タカユキは殺しても、死なないわよ」『そうだね…』

ハルカズ…そこは否定する所でしょ?

そして、ハルカの家で食事会が始まる


食事会も終わったのだが、彼は姿を現さなかった

何をしてるのかしら?

本人は……

「待てコラー!」「誰が待つかー!」

アユから逃げていた

君のぞQUEST〜第四拾章〜


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