君のぞQUEST〜第二拾九章〜
「よ、よう…」「あん…?」「あわわわ…」「えっと…」

しばらく沈黙が続く

「あにしに来たのさ?まさか、お前らのラブラブぶりを見せびらかしに…」「それは違います」「なら…」

「純粋に、ハルカさんのミスです!」

カスミの指摘にハルカは固まる


あいてて…ここは何処だ?

上を見上げると、かなり上にポッカリと穴が開いている

あそこから落ちたのか。よく助かったもんだぜ

ゆっくりと視線を下に向けると、ミツキに覆いかぶさる感じになっていた

やばいぞ…この状況はかなりまずい!ミツキ…目を開けるなよ…頼むから

御決まりのようにミツキが目を開ける

パ〜ン!

「まったく、ちょっと油断したらこれだから…」

俺が悪いんじゃないのに〜。しくしく…

「ここは何処なの?」「あれを見ろよ…」

上にあいた穴を指差す。ミツキはそれを見上げ、目をパチクリさせる

「まさか、あそこから落ちたの?」「らしいな…」

鉄球がぶつかって、その衝撃で床が抜けてここまで落ちたってところだな


「それで…次は何処なのさ?」「現在検索中です」『いや〜可愛い姉ちゃんが二人も…一人くれんかな〜』

あゆは銃を踏みつける

「ニトロでもくらう?」『いえ…結構です…』「ところで、名前はないの?」『名前ですか?』

あゆは銃を拾い上げる

「あるんでしょ。あの二人のにもあるんだからさ」『わては、イーグル』「私はアユ。しっかり覚えてときなさい!」

『解りました。あゆの姉御』

あゆはイーグルを睨み付ける

「本気でニトロで消える?」


「ちょうど良いように横穴があったな〜」「そうね…」

見つけた横穴を警戒しながら進む。しばらく歩き外に出る

「うわ〜!眩しい…」

眩しさに思わず目を瞑る。ゆっくりと目を開けると、目の前に古い洋館が建っていた

「洋館…みたいね」「そうだな…でも何でこんな所に?」「行ってみましょ」

ミツキは洋館に向かって歩き出す

「お、おい…待てよ!」


二人が消えて、一時間…何かあったのかな〜?でも、私にはこの鉄球はどうにも出来ないし

鉄球を叩いてみるが、何も起きない

やっぱり、駄目ね。どうしたら良いかな〜?

真剣に考えていると、急に床が抜ける

「え〜!嘘…イヤー!」

あいたたた…ここは何処?えーあんな高さから落ちたのー

上を見上げて途方にくれる


そっとドアを開けて中に入る

「ずいぶんと古いつくりねー」「そうだな…」

突然ドアが閉まり、ミツキは俺に抱き付く

「何だよ。風でドアが閉まっただけだろ?」「そ、そうよね…」

ま、この洋館は何か居そうな気配はするがな

「私、二階を捜索してくるわね」「お、おい…」

ミツキは足早に二階へと消えていく

一人で大丈夫か?ま、俺は一階を捜索しますか

一階の捜索を始める

君のぞQUEST〜第三拾章〜


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