君のぞQUEST〜第二拾二章〜 |
「落ちろ〜!」 あゆを地面目掛けて叩き落す。あゆは地面につく寸前で、体を回転させて地面を蹴り、一気にこっちに向かって来る 「うがああぁぁ…」 空中で自由に動けるわけもなく、腹にあゆが食い込む 「がは…」「どうだー!」「このヤロー!」 あゆを両手で掴み、動きを封じる。 「そのまま抑えてなさいよ!」 アユは羽を大きく広げ、銃をもう一丁取り出し、こっちに向ける 「お、おい…まさか」「死ね〜!」 アユが引き金を引くと、物凄いエネルギーの塊がこっちに向かって飛んで来る すかさず、あゆをそれに向かって投げつける 「うがああぁぁぁ…」 あゆがその塊が衝突した瞬間に、物凄い爆発が巻き起こって目を閉じる 「く…」「ぐがああぁぁ…」 ゆっくりと目を開けてみると、あゆが落ちていく所が目に入る さすがに耐えれなかったか 落ちていくあゆがゆっくりと、こっちを向きながら銃をこっちに構える まずい…避けれない! あゆは不適に笑いながらゆっくりと引き金を引く く…どうする? 一発の銃弾があゆを貫く 「ふん!しぶとい奴さ…」 助かった…でも、アユって丈夫なんだな 「へーそんなことがあったんだー」 ミツキは半信半疑の顔でいう 「大変だったんぞ…アユは勝手に動くし…」「お姉いちゃんは何処に居たんですか?」「飛空挺の中だ」 「どうして…」「早死にはしたくないからな…」 ミツキとアカネはなるほどと頷く カンカン…ガガガガ…キュイーン… 「大丈夫なのか…あの人に任せて?」「た、多分ね…」「多分って…」 壊れた飛空挺を楽しそうに修理をしているのだろうか?むしろ、改造してるように見えるんだが… 「本人がいうには、絶対に大丈夫だって」「あの人なら、言いかねがな…」「知ってるんですか?」 詳しくミツキとアカネに説明する 「それじゃあ、森で拾ったモルモットって…」 ちょっと待て…モルモットって…。俺はそんな風に見られてたのか…? 考えただけで背筋がぞぞっとする アカネが作業の進みぐわいを見に行く。ミツキは俺の横に腰を下ろす 「ねぇ…」「ん…?」「あゆはどうしたの?」 「とっさに体を動かして、急所だけははずしたみたいだが、かなりの深手を負ってるだろうな…」 「そうなんだ…」 ミツキは呟くように言って空を見上げる 「一つ聞いても良い?」「何だよ…改まって」 ミツキは立ち上がって手を大きく広げ、くるりと一回転する 「何のために戦ってるの?」 ミツキの問いかけに驚く 「私ね、最近考えたの…私達は、何のためにこうして戦ってるんだろうかって…」 俺が戦う理由…今までそんなことなんて、少しも考えたことなかったな 「そんなに真剣に考えないでよ…私だって、まだ答えが出てないんだから…」 ミツキはクスクスと笑う |
ー第二拾三章に続くー |