君のぞQUEST〜第拾八章〜
カポン…

「うーん…やっぱり、温泉は良いわね〜」「そうですね〜」

カポン…

「ねぇ…アカネ?」「はい…何ですか?」「アカネって好きな人って居るの?」「な、何ですか…突然…」

アカネは顔を紅くしながら動揺する

「ね〜。どうなの…?」

アカネに近づいて行く

「私…あがります!」

立ち上がったアカネの胸を掴んで、その場に座れせ、アカネの胸を揉む

「アカネ〜。また一段と大きくなったんじゃない?」「そ、そんなこと…無いです…。それより…」

「やめて欲しかったら、白状なさい!」「そんな…酷いです〜!」


ぶくぶく…

何で、脱衣場だけが別なんだよ!えー。おかげであがることすらできね〜

岩陰からミツキとアカネの様子を伺う

「はいた方が楽よー」「もう…やめて下さい〜!」

まだやってるのか…はやくあがれよな〜

「ん?何やってるのさ?」「うわー!あ、アユ!」

慌ててアユの口をふさぐ

「今…何か物音がしたわね〜」「ハァハァ…。覗き…でしょうか?」

ミツキ達はゆっくりと歩きながらこっちに来る

や、やべぇ!こっちに来る

岩の影に隠れながらそっと移動をする

ガブ!

「アギャー!」「あっちです!」「私の入浴を覗いたのが運のつきね…さー!出てらっしゃい…あれ?」

ミツキは首を傾げる。その光景を水中から伺う

ふ〜、あぶねぇ…。危うく見つかる所だったぜ

「もー何処に行ったのかしら…?」

ミツキはそういって俺の上に座る

うご…

「この岩、とっても座りやすわね〜」「覗きは何処に行ったんでしょうか?」「逃げたのよ。きっと…」

覗き…?まさか、俺のことか!おいおい、それって凄くまずくないか?

やべぇ…息が、続かない…。でも、ここで出たら確実に殺される…

「ところで…」

アカネも俺の上に座る

うが…

「え!?」「どうしたの?」「今…岩が動いたような…?」「岩が〜?きっと気のせいよ」

「それで?」「聖剣を持ってるんですよね〜?」「そうよ。私のはほら、普段はネックレスになってるのよ」

「良いですねー。あ〜私も欲しいなー」「大丈夫よ…きっとあるわよ!」「そうですか!」

アカネは目を輝かせる

やべぇ…もう限界だ

二人を振り落としながら立ち上がる

「ハァハァ…あ!」「覗きの正体は、あんただったの…覚悟は出来てるでしょうねー」「ま、待て…」

『問答無用!』

バコン!

「ウギャー!」


「まったく、油断も隙もあったもんじゃないわ!」「本当です!」

「お前ら、さっきの宿主の説明を聞いてなかったんか?」「え!?」

『ここの温泉は、混浴となってます。お入りになる時は十分注意して下さい』『な、何で…俺を見るんだ…』

「あ…」「そういえば…」「まったく、これだから凡人は…」

私が右の頬をアカネが左の頬を思いっきり引っ張る

「あだだだだ…」「悪かったわね〜!」「どうせ…私達は凡人!ですよ」「はなへー!」

第拾九章に続く


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