君のぞQUEST〜第拾六章〜
吹き飛ばされ、木々を何本かなぎ倒す

「どうした…聖剣は使わないか?」「ふん!あんたの相手なんて…素手で十分よ!」「そうかい…」

すばやく懐に入り、あごの下に剣を突きつける

「これでも、使わないのか?」「誰が!」「そうか…それじゃあ、死ね〜!」

く…

覚悟を決めて目を瞑る。


飛び上がり高台に逃げるが、ミツキが追って来る

「死ね〜!」「く…」

ミツキの攻撃を剣で受け止めるが、あまりの威力に吹っ飛ばされて岩にめり込む

「さようなら…」「やべぇ!」

岩から脱けだし、走って逃げる。

「ちっ…!」「何やってるのよ!これだから、お子様は…」「お子様…」

ミキはミツキを睨み付ける

「今…お子様って言いましたね…」「お子様に、お子様って言っただけよ!」「言ってはいけないことを…」

「え!?」「あなた、楽な死に方はしませんよ…」

仲間割れか…?この隙に、ミツキの所に…

ミツキの所に行こうとした時、足元に一発の銃弾が撃ち込まれる

「どこに行こうっていうのかしら?」「ちっ…」「喧嘩なんてしてないで、奴をやっつるさ!」

「判ってるわよ…」「言われなくても、やりますよ!」

畜生!何で、こっちにはこれだけ集まって来るんだよ…。俺ってそんなに恨みかってるのか?


バキッ!

「大丈夫ですか?」

ゆっくりと目を開けると、目の前にアカネが立っていた

「あ、アカネ…何でここに?」「説明はあとです、まずはあの偽者を片付る方が先決です!」

「不意とわいえ、俺に一撃をくらわせるとはな〜。覚悟は出来てるだろうな〜!えー!」

「覚悟するのは、あんたの方よ!」「そうです!私が来たからには、絶対に負けません!」

アカネと背中合わせになり、身構える

「ぬかせ〜!」「アレ…やるわよ!」「はい!でも、久しぶりですね」

アカネの方を見て頷く

「アカネ!」「はい!」

アカネとの見事なコンビネーションで攻撃する

「く…」「どうしたんですか?」「さっきまでの異性は、どこにいったのかしら?」「ちぃ…」

一瞬の隙を突いて、二人同時に腹に蹴りを入れて吹き飛ばす

「く…覚えてろよ…」

それだけいって消え去る

パン!

「やったわね!」「はい!やりました!」


「うひゃー!」「ちっ…何で当てられないさ!」「うるさいわね〜。ちゃんと当てなさいよ!」

「自分が出来ないことを他人に言わないでほしいですね!」

岩陰に隠れて様子を伺う

何だかんだいって、チームワークはバラバラだからな。避けるのは容易いぜ

ん…?あっちは終わったみたいだな。さて、こっちは簡単にはいかないぞ

隠れていた岩を破壊さ、そこにアイスビームが飛んでくる。それを横に飛んで避ける

『何か考えでもあるのか?』「あるか!そんなの!」『は〜ヤレヤレ…』「何だよ!その人を小馬鹿にした言い方!」

『上だ!』「え…?」

上を見ると、雷が俺目掛けて落ちて来ていた

「う、嘘〜!ウギャー!」

プスプス…

「ふぇ〜何でそこに落ちるの〜」「ハルカ〜お前か〜!俺を殺す気かー!」「ご、御免なさい…」

『何者だ…?味方なのだろ?』「まあな…」『なら…なぜ?』「聞くな…」『了解!』

「今度は大丈夫だから!」「よし、信じるぞ!」「うん!炎…」

ボ!

「アチチチ……」「ど、どうして…」

バシャー!

「何をやって遊んでるの?」「お姉ちゃん…また失敗したでしょ…」

アカネはシラーとハルカを見る

「ぶが悪いわね〜ひくわよ!」「今日は許してあげる。でも、次はないわよ!」「皆さん、さようなら〜」

消え去るのを確認して、その場にぺたんと座り込む

「ふへ〜疲れた〜」「どうして、二人がここに居るの?」「それは…あとで話します。そろそろだと思いますが…」

アカネは空を見上げる。すると、雲の間から見た事もない乗り物が降りて来る

『みなさーん!無事ですか〜!』「この声は…マユか?」「アレはマユさん飛空挺なんです」

あ!側面にマユの髪飾りの猫が書いてある…間違いないな…

飛空挺から、はしごが垂れ下がって来る。

第拾七章に続く


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