君のぞQUEST〜第拾二章〜
「さて…これからどうする?」

城の入り口でミツキと話し合う

「そうね…まずは、この山に居るっていう、雪女を捜さないとね」「可愛い子かな〜?」

ギュー!

「あいたたた…」「そんなことは、どうでも良いの!判った!」「はい…判りました…」「よろしい!」

「ん…?ミツキ…」「何?」「怒ってる…?」「別に…で、何?」「あれ!」

少し見難い場所に小さな立て札が立っている

「これって、来る時にあったか?」「さ〜?吹雪だったから、気にしてる暇も無かったわね…」「だな…」

近づいて立て札を見て、誰が立てたのか一発で判った

「あいつだな…」「そうね…あいつね。お決まりの蛙が書いてあるし…」

しばらく呆然とその立て札を眺める

「なぁミツキ…ここに書いてあることって、本当だと思うか?」

「怪しいことは確かね。でも、今は情報が何も無いんだから、これに頼るしかないと思うわ…」「だな…」

立て札に書かれた通りに進んで行くと、また同じような立て札が立っていので、その指示に従ってあるく


そして、ついた場所は…

「うがああぁぁぁ…」

立て札を叩く壊す

「それにあたっても仕方が無いでしょ…」「今の俺は、ムシャクシャしてんだよ!」

ミツキはそれを聞いて目を閉じる

「その気持ち…痛い程判るわ。この山を三時間も歩かされて、雪女の家が城から10分の所だったんだから」

「たく!人を馬鹿にしてるぜ!」「とにかく、雪女の家に着いたわけだけど…どうする?」

家の入り口をじっと見る

「入って…みるか…」

そっと、家のドアを手で押すがびくともしない

「あれ?ぐぐぐ……。ハァハァ…駄目だ…開かない」「何をやってるのよ?これは引き戸よ!」「え!?」

「ほら、ここに引きって…」

ミツキが指差した先に、確かに引きと書いてあった

「何でもっと…」「頑張ってるところ、邪魔したら悪いかな〜って思って…」

俺の苦労っていったい…


「誰も居ないな〜?」「そうね…」

家の中は、必要最低限の物しかなく殺伐していた。しばらく、家の中を捜索する

といっても、台所と居間が一つあるだけなので、たいした事は無い

しばらくして、ドアが開いて一人の女性が入って来る。

「貴方達は…いったい…」

女性は驚きのあまり、手に持っていた物を床にばら撒く

「あ、俺達は…怪しい者じゃないから…」「そ、そうよ…」

女性は我に帰り、散らばった物を拾い始める

「貴方達、いったい何の用事でここに来たんですか?」「この辺に、雪女がでるって聞いてさ…」

「雪女…ですか?」「そう…この近くのお城をあんなにした奴よ」

女性は、すべての物を拾い終わり、テーブルの上にそれを置く

「その雪女に会って、どうするんですか?」「えっと…話を聞いてみる…かな?」

「そうね。雪女にもそれなりの訳ってのがあると思うしね」「それを聞いて、どうするか決めるって感じかな…」

「そうですか…」

女性はずっと下を向いている

「何か、雪女について知らないか?」「知ってますよ…」「え!?本当に?」「はい…」

いきなり窓が開き、冷たい風が中に吹き込んでくる

「貴方達も、今まで来た人達と同じ…」「え!?」

部屋の中が一瞬で吹雪になる

「く…」

急いで外に出る

「な、何の?」「貴方達も、私を…」「私を…まさか!お前が…」「待って!話を…」「煩い…!」

猛吹雪が俺とミツキをおそう

「人間のいうことなんて…信じない!」

畜生…どうすれば良いんだ!

「さて、どうするかしら?お手並み拝見ですね。ここで死んだら、それまでの人だったてことですね。ふふふ…」

第拾三章に続く


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