70,000HIT記念品
「さー、起きて〜」

いつものように、水月に布団をはぐられる。寒さに思わず、小さくなる。

「ほら〜、ささっと起きる〜!」

仕方が無いので起きる。そして、水月の格好に驚いた。水月はメイド(雪さん風)

の格好をしたいからだ。

なんで水月が…?

きょとんと水月を見ていると、水月があきれた顔して言う。

「もう忘れたの?」

「え?」

「は〜、今日は何の日?」

今日…? 結婚記念日…でもないな〜、水月の誕生日か…それでもないな〜

「本当に忘れてるの?」

「ああ…」

「は〜、自分の誕生日を忘れる人なんて、はじめて見たわよ〜」

水月はやれやれといった顔をしている

でも、俺の誕生日でなんで水月がそんな格好を…?

「何でそんな格好してるんだ?」

「何でって、好きでしょ〜。こんなの?」

水月は、そう言いならがくるっと回って見せた。

確かに嫌いでは無いが…。いきなりだと

「もしかして〜、うさみみの方がよかった〜?」

「いや、そのままでいいよ…」

「よかった〜」

「何で、俺がその格好が好きだって…」

水月は俺の発言をさえぎって言った

「この前、言ったよ。覚えてないの?」

「この前?」

「そう!茜がオリンピックで、金メダル取ったお祝いしてる時よー」

「そう、だっけ〜?」

「この口が言ったのよ!この口が!」

水月はそう言いながら、俺の頬を引っ張る

「いたたた…」

はっ!と目を開ける

なんだ〜、夢だったのか〜…。なんだか、存した感じだな〜。でもまだ、頬が痛いな〜

やっと目のピントが合い始める。見てみるとみなもが俺に上に乗り、頬を楽しそうに引っ張っていた

「ビヨーン!ビヨーン!…」

「ひなも(みなも)」

みなもはあ!といった顔をして、また引っ張り出す

「はなひなはい!(離しなさい!)」

「嫌だ〜!」

「はなひなはい!(離しなさい!)」

今度はちょっと怖い顔で言ってみる。すると、みなもはしぶしぶ引っ張るのをやめる

おー…いて〜。いったいどれくらいやれてたんだ?

クイクイっとズボンが引っ張られる。見てみると、みなもがじっとこっちを見上げていた

「どうした?別にさっきのことは、怒ってないぞ」

「違うの、ご飯…」

「ご飯?」

「うん…」

水月がいるだろ〜

ふと水月が寝ているところに目をやる。

なるほどな…。これじゃ〜駄目だな

水月は二日酔いでダウンしている。再度みなもはズボンを引っ張る

「判ったよ、少し待ってろ」

二人で、部屋を出る。朝食を作っている時も、みなもは自分の座る椅子に座って

楽しそうに待っている。今日のメニューは、ご飯と漬物と豆腐の味噌汁と魚の煮付けである

「ほら、できたぞ!」

「わーい!わーい!」

「永遠は?」

「まだ寝てるよ」

ふと時計を見てみると、まだ7時だった。さすがに休みの日にこの時間に起こされるのは

正直きついものがある。しばらくして、永遠が起きてくる。きっと匂いにつられて起きたのだろう

ぼーっとしたまま椅子に腰掛けて、朝ご飯を食べる。

「ご馳走様!」

そういえば、水月は大丈夫かなー?

ものすごくだるそうな顔で、水月が部屋か出てくる。そのまま椅子に座ると机に倒れこんだ

永遠とみなもは目がてんになっていた。無理も無い、水月のこんな姿を見るのは初めてだから

水月に水の入ったコップを差し出す。水月は何も言わずそれを受け取って飲んだ

「ありがとう…」

「大丈夫か?」

「うん…」

「これから、仕事だろ?」

「大丈夫よ…」

ふらふらしながら部屋に入り、着替えて仕事に行った。朝ご飯の片付けを済ませて、掃除をはじめる

居間、客間っと順序よくこなしていく。子供部屋を掃除してると、後ろからみなもが

俺の首飛びついてきた。永遠もみなもと一緒にぶら下がる。

いくら子供体重とはいえ、二人分は俺の首でも支えきれない。このままだと死ぬっと思った時に

首が開放された。

「ゲホゲホ…」

「死ぬところだったろうが〜!」

二人は笑いながら部屋から出て行く。この逃げ足の速さは誰に似たのやら

残りの寝室に行ってみると、みなもが座って何か見ていた。こっちに気が付いて

トコトコっとやって来て、にこっと笑う。みなもがこう笑う時は、確実に俺に不利なことが起きる

「これ、な〜に?」

みなもが差し出した物、それは俺が隠しといたエロ本だった

慌てて取り上げようとしたが、見事にかわされた。そのあと、30分近く格闘のすえ

諦めることにした。もちろん、みなもはけろっとしている。

掃除をやる元気も無くなり、仕方が無いので買い物に行くことにした。

もちろん、みなもと永遠は連れて行く。家に置いといたら何が起こるか判らないからだ。

三人で買い物行くの久しぶりだな〜

みなもは、「買い物!買い物!」っと嬉しそうにスキップしている。

永遠は、何やよからぬことを考えてるみたいだった。

本当に大丈夫なのか〜?

行く前から、すごく心配になってしまった

80,000HIT記念に続く


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