私を○○して下さい! 第四章
診療所のドアを音もなく開けて中に入る。入った後も足音を立てずにそっと近づく

「終わったのか?」

黙ったまま頷く。すると、今まで背を向けて座っていた椅子を回転させこっちを向く

その膝のうえには、あの首が置かれていた

「どうした?これは、自分でやったんだろ?」

不適にな笑みを浮かべる。思わず後ろに数歩程さがる

「どうした?自分の成果だろう?もっと近くで見るろ」

その髪の毛を掴み、ゆっくりとへ歩いて来る。必死に逃げ出そうとするがなぜかドアが開かない

その間にも、じりじりと近づいて来る。懐から銃を取り出して撃とうするが弾が出ない

慌ててマガジンを確かめてみると、空っぽになっている。さっきまでは…

ハッと顔をあげると、目の前にはあの首があった。慌ててそれを払い除ける

それは、まるでボールのように数回バウンドし、こちらを向いて止まる

その目は、こっちをじっと見つめる。まるですべてを見通しているかのように…

ナイフを取り出して、その顔を滅茶苦茶にする。原型を留めないくらいに…

その場にへたり込みながら肩で息をしていると、肩に手を置かれる

ゆっくりと振り返るとそこには…


ゆっくりと目を開ける。そこには見慣れた天井がそこにある。最近はまったく寝た気などしない

今日に至っては、起きることすら出来ないくなって…。ジーとある一点を見つめる。その視線の先には…


「何だ?もっと静かに…」「あ、あ…」「ん?とりあえず落ち着け」

姉貴は、一本の注射器を投げる。それは狂いもなく額に刺さり、その場にぶっ倒れる


「どうだ…落ち着いたか?」

姉貴は額に絆創膏を張りながら聞いてくる

「ああ…」「何があった?そんなに血相を変えて」

それを聞いた瞬間、ガバッと起き上がりって辺りを見渡す

「どうした?」「あいつは?」「あいつ?」

姉貴の言葉に頷く

「誰のことだ?」「あ、あの譲ちゃんだよ…」「あ〜あれなら何とか…」

姉貴の両肩を掴んでじっと姉貴の目を見る

「居たんだ…俺の部屋に…」

姉貴は、最初はポカーンとした顔をする。しばらくたって、笑いだす

「頼むから、冗談ならもっと…」「冗談じゃないって…」

姉貴は立ち上がり、机の上に置かれた新聞を持って来て見せる

「ここに書いてあるだろ?ま、自分でやったんだから、こんなのを見なくても知ってるはずだがな」

新聞記事に目を通した後、背中に妙な寒気を感じる。今度は、誰かに後ろから抱きつかれた感覚を感じる

ゆっくりと首だけを後ろに向け、大声で叫び声をあげる

「煩い!まったく、お前は…ん?どうした。生気を抜き取られた顔をして?」「あは、あはは…」

俺を抱きしめている物、それは…


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