臨海学校 |
「ふぅ…やっとついたか…」「そうだな…」 荷物を降ろす 今日は学校の行事の一つ、臨海公園に来ている 「女子は二階に、男子は一階」 荷物を持って、自分の部屋に行く。部屋に荷物を置いて、窓からの景色を眺める 「うひゃ〜!これは、リゾート地だぜ」「どれどれ…本当だな」 コンコン… 「業務連絡!海に行きたい奴は、先生に言って行く事だそうだぜ」「行くか?」「もちろん!」 「なあ…」「ん〜?」「遙は、来るかなー?」「どうだろうな…」 むなしく男二人で、空を見上げる 「そういえば、お前は速瀬の水着姿に興味あるだろ〜?」「水月の…?パス!あんな寸胴のなんて…」 ガン! バタ… 「誰が…寸胴ですって〜!」「は、速瀬…。お前…また」「孝之…あんたも食らう?」「いえ…結構です…」 「それじゃあ、私達はあっちに行ってるわね」 ズリズリ… 「ん…ここは…?」「やっとお目覚め?」 座ったまま、物凄い速さで水月と距離をとる 「何…その反応は?」「いえ…別にこれといって、意味はありません…」 あたりをゆっくりと見渡すと、俺達のほかには誰もいない浜辺だった 「あれ?孝之は…」「あっちで、遙とよろしくやってるわよ」 水月は、左の方を指差しながらにっこりと笑う あ…そうですか…。でも何で、俺だけがここに連れて来られてるんだ? 「あのね…」「さて、帰るか!」 ガシ! 「何処に行く気…?」「いや…軽い冗談です…」「あのね…今度ね。スポーツ留学しないかって話しきてるの…」 「へー。すごいじゃんか。さすが水月だな」 水月はゆっくりと空を見上げる 「そう…だよね」「ん…俺の事を考えてるのか?それだったら、心配は要らないぜ!」「え!?」 「俺は水月が帰って来るまで、待ててやるから。頑張って来い!」 にかっと笑う 「良いの…」「俺が信じれないのか?水月は行きたくないのか?」 水月は黙って首を横に振る 「だろ?だったら、行かないで公開するより、行った方が良いと思うぜ」「そうね…有難う…」 水月は目に涙をためる 「あら…貴方達。こんな所で何をしてるのかしら?」「げ!香月…」「先生…」 香月先生はにやーと笑う 「何で…」「こうなるの?」「だな…」 二人で俺の部屋の入り口に呆然と立ち尽くす。香月先生の命令で、孝之と水月が部屋を替わったのだ あの先生が何が狙いなのかは、まったくの不明のまま 「とにかく…今日は寝ようか…」「そ、そうね…」 ベットの所に行くと、ダブルベットと一枚のメモがあった そのメモには『頑張りなさい』と一言だけ書かれていた 何を頑張れって言うんだよ… 「俺は、ソファーで寝るから…」 ソファーに横になる 「それじゃあ…おやすみ」「うん…おやすみ」 まったく、あの先生は何を考えてんだよ |
ーENDー |