タイムセールに間に合い、半額になったケーキをゲットすることが出来た

「水月さん…」「ん…どうしたの?」「あの…コレ、少し持ってくれない?」

疲れ果てた顔で、買い物袋を少し持ち上げて私に見せる

「どうして…?」

と悪戯ぽく聞いてみる

「水月の方が二の腕太いし…あいだだだ…」

片手でケーキの入った箱を持ち、頬を引っ張る

「誰の二の腕が太いのかしら〜?物凄く興味があるわ〜」

にこっりと笑いながら聞く。怯えた顔でこっちを見る。それを見て、さらに手に力をいれる

「あだだだだ…俺が…俺が悪かったから…離して〜」『ふふふ…仲が良いですね〜』

振り返ると茜がニヤニヤと笑いながら立っている

「こんばんわ。水月先輩」

茜はそういってニッコリと笑う。それを見ながら手を離す

「あいててて…」

茜は私が持っているケーキの箱に気が付く

「水月先輩達も、そこのケーキなんですか?」「もってことは…」「はい!私達もです!」

茜は持っている箱を嬉しそうに見せてくれる

「それでは、私はこれくらいで失礼しますね。お熱いお二人の邪魔にしたら悪いですから…」

茜は意味ありげに笑い、私の横を通り過ぎて行く。その時に茜が小声で

『今晩…頑張って下さいね…』

といって走り去る。私は顔を真っ赤にしながら、走り去る茜に向かって叫ぶ


「どっこいせ…ふー」「うわ!年寄りくさ!」

そういってクスクスと笑う

「あのな〜」「ふふふ…有難う」

エプロンを取りだし、鼻歌を歌いながら料理を始める

「何か…手伝うことないのか?」「ありがと。でも、良いわ」「そうか…」

渋々と退散する

「あ、これでテーブル拭いてもらえる?」「おう!任せとけ!」

すばやく戻って来て、台拭きを受け取り拭き始める


最後の一皿をテーブルに置き、エプロンを外して座る

「じゃあ…食べるか」「そうね…」

ケーキを均等に切り分け、皿に載せて一口食べてみる

「うーん…やっぱり、トナカイのケーキは最高ね〜」

そういいながら両手を頬の所に持って、幸せな微笑を浮かべる

「どれどれ…うん!確かにうまいな」「でしょ?」

いろいろと話をしながら、楽しい時間を過ごす

「ねぇ。これ…もらっても良い?」

最後に残った一切れのケーキを指差す

「別に良いぞ。だけど太る…」

ミシ!

「うご…」「悪かったわね〜。どうせ、最近はお腹周りに…」

そういって摘んでため息をつく

「その方が良いだろ。浮くから…」

顎の下から一気に突き上げる

「うごおぉぉぉ…」

ふわりと浮かび、そのままベットの上へと落ちる

「うげ…」

すばやく彼の上に飛び乗り、唇を奪う。目を見開いて驚いた顔をする

「み、水月…」

ほんのりと頬を紅くしながらじっと顔を見る。どちらも何云わずに、ベットへと倒れこむ

「水月…」「良いよ…」

お互いにドキドキしている時、電話が鳴りだす。突然のことだったので、二人そろって小さく飛び上がる

「誰だ…」

起き上がり、不機嫌な顔で電話の所に行く。

『本当に…誰よ…』

とボソッと呟き、頬を紅くしながら枕を抱きしめる。しばらくして、不機嫌な顔で戻って来る

「誰だったの?」「セールス…」『そんな電話で…』「ん…何か言ったか?」

不思議そうな顔でこっちを見てくる。私はあわてて立ち上る

「えっと…コーヒーでも飲まない?」「俺は…別に良いぞ」

コーヒーを淹れに行こうとした時、手を掴まれる。驚いて振り返る私の顔の前に、プレゼント差しだす

「メリー…クリスマス…」

それだけいってニッコリと笑う

「有難う…」

そういってプレゼントを受け取る。その後、二人でベランダに出て二人で☆を眺めて過ごす



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